叱らないでも いいですか

「叱らないで、子どもに伝える・通じ合う」 小学校教師、『新間草海』の本音トークです。

「子ども」とは

七夕さまに「お願い!」

. 7月7日。 今日は、七夕さま。 各クラスで子どもたちはお願いを書いてる。 給食のときに、1年生の教室近くを通ったら、笹の枝が設置してあった。 子どもたちの「お願い」が、さっそく飾ってあります。 クリスマスが はやくきますように ばば なおたか 廊…

不安がない、ということ

. 不安があるかないか。 このことが、何をするのでも、本当に大きなこと。 人には、なにをするのでも、どんなことをしようとするときにでも、 なぜ、それをするのか、という動機がある。 いろいろな動機があるのだけれど、 中には、不安を消そう、ということ…

嫉妬はよくない?

. 嫉妬、というものについて、とことん突き詰めて考えてみよう、ということ。 考えるといっても、1週間や2週間かけて、という程度ではない、数年かけても、とことん追求してみる、という覚悟。 どこかの他人の嫉妬ではなく、自分自身の。 まぎれもなく、自…

鳥のたまご、みっけた。

. 「先生、たまご見っけた」 机の上にのせたのは、白い小さなウズラくらいの卵。 学校の隣の林の中でみつけたそうな。 「落ちてたの」 なるほど。 わたしは、まったく動じず、その子の顔を見る。 なにかが書いてある。 「これを教室で飼うわ」 と書いてある…

いろんなふうに、考えられる、という件

. いろいろと考えるのが、面白い。 ああだ、こうだ、と考えを言い合うのが、面白い。 教科書と合っているかどうかが大事なのではなく、 俺たちは、こんなふうにも、考えることができたのだ、という自負。 瓶(びん)の中で、ろうそくの火を燃やし、蓋をした…

悪循環から、抜け出すもの

. 前回からの、つづきです。 こういうことを、つらつらと考えているうちに、学級でいろんな揉め事が起きる。 子ども同士で、相手を変えようとして頑張っていることがある。 大抵、正義ヅラして、相手の行動を非難する子がいるので、話を聞きます。 すると、…

人間は、そうやって、最初から、生まれついている

. 前回からの、つづきです。 人の怒りが向いているのは、相手の方向ではない。 相手に、向けられているのではない。 なぜ、相手に対してではないか。 実は、人間は、相手の真意がよくわかったり、見えてきたりした瞬間、スッと怒りが溶けてしまう、というこ…

運動会のグランドの釘のこと

. 人間である子どもたちを、 世間に引き寄せようとする。 そのことに、わたくしは、虚しささえ感じる。 逆に、自分の方が引き寄せられてしまう。 世間の枠からはみ出て、子どもたちが住む、 世間の価値とはズレた場所へと 誘い込まれてしまう。 ここに、ある…

目の無いネコの話

. 「先生、目の無いネコがいるよ」 子どもから、時折、とんでもないことを知らされることがある。 学校にいるのではなく、登下校中の美容室の駐車場にいるのだそうだ。 世の中はシリアなど中東のことや、テロの話、ドイツとフランスの蜜月などの政治的な話題…

せっかくうまくいったのに。

. たまに、低学年の教室をのぞくことがある。 熱を出して休まれた先生がいて、急きょ、わたしが朝の様子を見に行くことになった。 教室まで行くと、なんだかワイワイ騒いでいる。 無理もない。 いつもはいるはずの先生がおらず、見張っている人もいないので…

【デザートづくり】やんちゃくんが何をもってくるか

. お楽しみ会をしまーす。 今回は、待ちに待った、デザート・クッキング大会! 家庭科室をお借りして、みんなでデザートクッキングとしゃれこもう!! ・・・ で、本日、事前の打ち合わせをやったのですが・・・。 一応、全員が何かしら材料を持って来よう、…

「素」でいることのメンタルパワー

. 今年一年の振り返り、その1。 久しぶり、高学年の担任となって、まずは授業が面白かった。 あれやこれや、けっこう難しいことをやっても、話し合える楽しさ。 もうすっかり、クラスを良くしよう、というの、無くなったなあ。 何もしなくても、十分に、い…

【小学生の心理学】なぜテンション下がるの?

. ある女の子が、実に不思議そうに、 「なんで、だれかを【嫌い】になると、テンション下がるのかねぇ?」 と言ったことがある。 これまで、好き、嫌い、怒り、腹立ち、など、何だろう、どうしてだろう、考えてきた経緯があるからか。 実際、ここまで考えて…

Chinaの国のネズミーランド

. 中華人民共和国に、もう5,6年くらい前になるか、 ある遊園地ができた。 なんだかネズミの着ぐるみとか、服を着た犬とかあひるの着ぐるみがうろうろしていて、なんだか見る人によっては、 「ディズニーランドのパクリじゃねえか」 と思えたらしい。 で、…

はんぶんおりたところ A・A・ミルン

. 休み時間は、いちばん大事な時間。 その子の素顔が出てくる。 職員室へ行く道すがらに、校庭を眺めている先生や、子どもに話しかけている先生がいます。 ふと見ると、校庭へ出ていく若い男性の先生が。 「えー!ひろきくんが鬼って言ってたぞ!」 大声で子…

うち、美容師になって、幸せになる!

. 「やりたいこと、願っていることがある」 なーんて胸を張っても。 そのやりたいこと、自分がやりたいことなんかではなく、他の人の希望だったり、マスコミが言ってるから、だったりすること、よくある。 その「夢」、本当に自分のもの? 一生続くもの? ↑ …

はらがたって、はらがたって、お菓子ぜんぶ食べた

. 最近、また「腹が立つ」ということについて考えるきっかけがあり、 「腹が立つ」、で思い出した事例。 わたしは当時、学級で、 「腹が立ったら、教えてね」 と話をしていたので、 日記に、こんなようなことを書いてきてくれた。 授業参観でお母さんが来て…

靴下をはかない子 ~『大造じいさんとガン』~

. くつ下を履かない子がいる。 笑うと白い歯が目立つ、Yくんだ。 サッカー大好き、それもイタリア・セリエAの話題をよく知っていて、得意げに説明してくれる。 今日、国語の授業中、アレッと思った。 Yくん、机の下に、はだしのつま先が見える。 足のつめま…

高学年の実行力というのは、時に、おそろしい

. 夏休みが終わって、もうすぐ、2学期がはじまる。 この時期の教員は、 「ああ~、いよいよ怒涛の新学期だわ~」 とか、愚痴をこぼしているものの、内心はとても楽しみにしているのである。 最初の楽しみは、子どもたちの作品だ。 作文がとくに楽しみ。 ど…

懲りずにピッピ・イノベーション その3

. 懲りずに、 ピッピ・イノベーション、であります。 イノベーションと言う言葉は、日本では技術革新的な意味で使われますが、 広義では、ひと・組織、の革命をも意味するそうです。 さて、1年生の男の子が、6年生の教室まで、遊びに行く。 入学したての春…

ピッピ・イノベーション その2

前回、ピッピ・イノベーションについて書いた。 その中で、 言うことを聞かなくてもよい というのがあって、 それはかなり、大人が ギョッ!! とする言葉、である。 言うことを聞かなくてもよい、ということについては、おそらく100人のうち、99人の大…

「ピッピ・イノベーション」でひとは戦争をしなくなる

. 中国が日本をつぶす、というような恐怖感があるようで、反応がさまざまである。 中国に対抗するために、日本は軍事力を持つのだそうだ。 そして、日本が軍事力を誇示したとたん、ドンパチはじまる、というストーリーなんだって。 じゃ、軍事力を誇示しない…

人はレールから外れたくない、という事例

. だれしも、特技が一つくらいあるだろう。 ところが、「特技」という熟語は、子どもには馴染みがない。 だから、4月当初に 「みんなの特技を教えてね」 というと、子どもたちは顔を見合わせて、不思議な顔つきになり、 「先生、とくぎってなあに?」 と訊…

長くつ下のピッピは「戦争をしない」子

. 長くつ下のピッピは、スウェーデンの児童小説であります。 ずいぶん古い作品なのだが、相変わらず世界中で人気がある。 カナダでアニメにもなった。 先日、そのアニメバージョンを見た。 ピッピは、学校へ来ていない。いつも自由気ままに過ごしている。 あ…

牛乳をこぼした場面を見て・・・

. 教室ではよくあることで、牛乳瓶を倒してこぼしてしまう。 わたしの暮らす愛知県岡崎市では、都会のように牛乳パックではなく、未だに牛乳瓶だ。 こぼしてしまった瞬間、当の本人は、 「あっ!」 と言う。 そして、隣の子が、 「あ、たおれた!」 と言って…

「言葉」に依存する「思考」の癖について

. 春になり、担任する学年も変わりました。 いい雰囲気で、新年度のすがすがしさを感じつつ、一仕事を終えた気分の午後、昼下がり。 いよいよ月曜日からは入学式、というので、準備万端、です。 わたしも新しいクラスの名簿を取りそろえたり、掲示物を改めた…

幸せな子どもの特徴とは?

. 幸福な子ども像が、みえているか。 教師たるもの、つねにこうしたことに、敏感であれ、と、前校長がおっしゃってました。 子どもの幸福がなんたるか ということを知らないで、教壇に立つべきではない。 そういう意味だろう、と解釈。 さて、これは大問題で…

Sくん!幸せになりなよ!

愛知県岡崎市の教員となり、1年生担任として、この1年間を無事に終えることができます。 岡崎市の保護者のみなさんにも、本当に感謝の念でいっぱいです。 この1年、本当に、ありがとうございました。 ところで、自分としても、ことしは、初めてのことが多…

「損をしているような気分になる」(6歳)

「なにか分からないけれど、いつも、損をしているような気分になる」。 まあ、これがたった6歳、1年生の口から飛び出してくるとは思わなかった。 事の起こりは、「ずる事件」。 「○○ちゃん、ずるい!」 ほら、よく居るでしょう。 なにかあるたびに、自分は…

「目標達成感、夢の成就感、ハングリー精神」を教えるのは不可能!

6年生の先生のボヤキ。 「目標がちっとも立てられないの」 職員室のイスに座るなり、だれかれと言うこともなく、お話を始められます。 職員室は大きな一つの部屋なので、みんなそれぞれのイスに腰掛けて、自分の仕事をしている。 その中で、こういう大きめ…