叱らないでも いいですか

「叱らないで、子どもに伝える・通じ合う」 小学校教師、『新間草海』の本音トークです。

人生とは・・・

「困らない」への道 その2

. (「困らない」への道 その1より つづき) 教師になってからは、仲間に恵まれた。 現場の、同じ職員室の仲間や先輩にもめぐまれたが、 なによりも、同じ地域ですごす、気の置けない友人たちがいた。 わたしの話に、親身になって、耳をかたむけてくれた。 …

「困らない」への道 その1

. わたしが困らないようになったのは、幼いころに受けた経験もあるし、 また、10代、20代に周囲のいろいろな人や事象から、学び、影響を受けてきたからだと思う。 30代になり、ほぼ、 「これは、人生、困らないでも行けるかもな」 と思い出して、 教師…

無抵抗と、不服従

. 人間の宿命とか、運命と言うものがあるのだろうか。 あるとしたら、それは生まれた時代のことではないだろうか。 生まれ落ちた場所や、自分をとりまく社会、家族、 赤ん坊は、それを自分で選ぶことができない。 そして、人は、その中で、 どうしても、 無…

肝心なものは手に入れられない

. 運動会でうんと高いピラミッドが完成しても、なんだか中身がスカスカだと、後味が悪い。 校庭に、怒声罵声が響きわたり、嫌みや皮肉を言われまくって、子どもたちがげんなりした顔でつくったピラミッド。 親も先生も、後味が悪すぎて、感動も何もないもの…

「なんか、世の中、ずるいよね~」

. 職場の親睦会(飲み会)がありました。 研究会や部会、学年会でまだお互いにほとんど話したことのない人がいる。 出会ってまだ2週間のお互いで、ちょっと懇親会、ということになった。 二次会で、複数の先生にさそわれて、岡崎市内の小さなお店に行きまし…

感情の名前を、教えない

. わたしは、感情の名前を、教えない。 学習指導要領に、すべての感情の正しい名称を教える、というのがあれば、教えるだろうが・・・。 体験したことも無い感情の名前を、 「悲しみ」 と教えるのではなく、 「なんか不思議な感じ方」 としか、言わない。 あ…

ジェットストリームの思い出

. 中学生の頃、TOSHIBAのSUGARというラジカセを買ってもらい、毎晩聞いた。 チューナーをFMに合わせると、深夜近くになって、ジェットストリームが始まる。 勉強しながら、という名目で聴くのだが、ジェットストリームの頃になると だんだん瞼…

「知識」と「意見」を分ける その2

. 人生をうまく生きるため、知識を得ようと本を読むのは、ムダなこと、なのかもしれない。 そこに潜んでいるのは、すばらしい知識、ではなく、ただの「意見」にすぎない。 半世紀ほど前、母乳かミルクか、どちらが正しいか、という議論があったそうな。 また…

「知識」と「意見」を分ける

. 「知識」という言葉に、絶対的な肯定感をもつのが、多くの日本人だろうと思う。 知識が武器であり、知識が生活を便利にし、知識が人間としての深みを増してくれる。 人生は、知識で豊かになるもの。 これは、そうである、と私も思う。 「知ること」が、人…

閻魔さま!おねがい!

. おそらく、2017年は、『閻魔さま』が、流行すると思う! 小生は、ずいぶん以前から、 「閻魔さま」 について分析しつづけているのですが、 「閻魔さま」 は、受ける要素がたっぷり、詰まっている。 2017年は、ぜったいに、閻魔ブームがくる、と思…

レッドの懸垂

. 夕方。 まだそれほど暗くない夕暮れの入り口という時間帯だった。 高速道路のサービスエリアで停車し、トイレから帰る途中、ふと、ある人間の姿が目に留まった。 その人は、うす暗くなったためか、トイレの前の照明をたよりに、そこにいたようだった。 わ…

と・き・の・な・が・れ

. 年末の大掃除。 荷物をひっくり返していると、段ボールの中から、思いもよらぬモノが出てくる。 古い写真やアルバム、手紙、何か記念のつもりだったのだろう、切符や美術館の入場券まで出てきた。 小さな文庫本が、いくつか出てきた。 20歳で大学を辞め…

運が良すぎる件

. 病気らしい病気をせず、元気に毎日働けてあることに感謝をしている日々である。 このように元気になれたのは、玄関に飾ってある蛙の置物のおかげである。 蛙の置物がテレビの前に置いてあるときは、なんだか調子が悪かった。 しかし、その蛙を偶然にも玄関…

戦争の映画を深夜に見るのはやめた方がいい

. 8月15日。 終戦記念日。 日本で暮らしていると、夏は戦争のことを考えることになる。 水木しげるの漫画で、いわゆる戦争を描いた作品群がある。 若い上官が「突撃!」と言いながら大勢の兵隊と共に死んでいくレイテ島の作品を見ると、こんな現実があっ…

扇風機を強制的に涼しく

. うちにはクーラーがなく、扇風機しかない。 朝晩がわりと冷えるから、それでOKなのである。 しかし、日中の昼間。 夏休みの猛暑の中では、これはキツイ。 うだるような陽炎がたちのぼる部屋の中で、アタマに思い浮かぶのは、灼熱の砂漠、シルクロードの…

ふと、やってみたくなるもの

. 老人が消えた、というミステリー騒ぎがあった。(前回参照) 子どもというのは、毎日何かしらの新鮮な話題に興味を持つ。 だから、同じ話題が何日も続くということが少ない。 このミステリー話も、その時だけの盛り上がりで、それ以外はさしたることもない…

人は何かをするために生まれてきたのではない。

. 充実感や達成感を得るために生まれてきたのでもない。 そもそも、何か事がらを進めたり、達成したものを得るために生まれてきたのではない。 では、なんのため? 人生は、 何かをしてはいけない、というのではない。 しかし、何かをするため、ではない。 …

秋の空を見て思うことは一人ひとり違う

. おなじ空を見ても、一人ひとり、思うことが違う。 「やっぱり、秋だねえ。さびしそうな気配になってきた」 さびしそうに感じている人は、なぜそう感じるのか。 「いやあ、きれいで気持ちのいい天気だねえ。山日和だよ」 山の大好きな人だ。 みんな、自分の…

リア充について

. 『リア充』、という言葉があって、わたしはずいぶん面白い感じを受ける。 カタカナと漢字がくっついているのもユニークだし、「リ・ア・ジュー」という、さいごの音感の、 ジューッ・・・ という音も、とても面白い。 夏休みで少々ボケてきたのか分からな…

人に愛されている実感

. 子どもたちが夏休みになって、学校へ通ってこないので、我々先生たちはちょっとだけ時間ができる。 それで、わたしは最近、よくスーパーへ買い物に行くようになった。 夕方、定時に退勤することができるからで、まだ空の明るい時間にスーパー店内を歩いて…

不満が無いから、

. 不満が無いから、大地と話をする。 不満が無いから、太陽が挨拶してくれる。 不満が無いから、向こうの道を だれかが横切る気配が、分かる。 不満が無いから、みんなが 何をしようとしているか、感じ取れる。 こころが身軽であること。 なにも持たなければ…

人生の、最大のなぞ

. 以前、1年生の担任であった頃。 知的障害学級のSくんが、登校するのは大変でありました。 お母さんといっしょに昇降口に到着すると、彼は実にゆっくりとした動作で、 くつをぬぎます。 その間、お母さんも、 実にゆっくりと、 彼の横で、立っています。 …

上手にテレビを見るコツ

. 「テレビを上手に見る方法」という本なら、うちの嫁様が書ける。 どこか出版関係の方、ぜひご相談ください。 その、テレビ視聴歴ウン十年、というセミプロの嫁様に言わせると、そのコツは、 「石の上にも3年」 ・・・だそうだ。 テレビも、面白くなくても…

三角帽子の小人

. 前回からの、つづきです。 さて、ここで、壮大な思考実験をしてみる。 もしも、仮に。 この人間の反応が、まったく逆だったらどうだろうか。 つまり、相手を変えようと欲した瞬間、ものすごい快感に包まれるとしたら、どうだろう。 そうふうに、つまり、今…

蒙古斑の少年

. 近所の温泉。 私は湯につかって、のんびりと来し方、行く末を案じておりました。 ふと目の前を見ると、小さな男の子が歩いている。 わたしはつい、見てしまう。 いや、ホントは、見る気ないですよ。 でも、目の前をつーっと通っていくのだから、ま、仕方な…

バレンタイン、ウイスキー入りにご注意

. 「いいな、大人はお酒を呑めて!」 このセリフのあと、つづきがあるのです。 なんだと思います? 「いやなこと、忘れられるんでしょう」 ・・・ 休み時間、ひまな子が教室の前に集まってきて、おしゃべりをする。 そこにストーブがあるからで、私は次の時…

【夢】心頭滅却すれば

. 護摩壇の炉の中に、炎が勢いよく燃えている。 「はよう、滅却(めきゃ)れ!」 にらみつけているのは、背の高い、いかにも力の強そうな僧だ。 足元が冷たく、じんじんとする。地底から雪氷がかみついてくるよう。 ところが顔は、噴き上がる炎に照らされて…

相手の期待に応えない自分で、当然

. 他人の視線が気になるとか、怒られるのがいや、とか、苦手とか。 強く言われるのが苦手、上司が苦手。 そういう子、多い。 人間関係に疲れるとか、人間が苦手、とか。 で、どうやって人間関係を楽にするかっていう話で、 人間関係の呪縛や疲れから自分を解…

「怒り」は、コントロールするものではないよネ

. わたしが、「叱らない」というのを面白がって、こういうところに書いているからか。 よくこんな意見・感想をもらう。 それは、 「だって、思わず子どもの言葉に、カッチーンとくることだってあるじゃない」 「そのときに、この怒りをコントロールするなん…

アマゾンの少数民族ピダハンの賢さ

. NHKの番組「地球ドラマチック」が面白い。 最近見たのが、不思議な言語を話すアマゾンの少数民族ピダハンの話。 どこが面白いかって、このピダハンという民族、思い切りローカルな言語しか使っていないこと。 世界でこのピダハンの言葉を話せる外国人は、…