叱らないでも いいですか

「叱らないで、子どもに伝える・通じ合う」 小学校教師、『新間草海』の本音トークです。

しつけのむずかしい時代

保護者会などで、よくスマホのゲームとか、テレビゲームのことが話題になる。

よく言われるのが、

「学校の方で、一律に、ルールを決めていただきたい」

というもの。

つまり、家で子どもを叱るときに、

「ほら、学校でもルールで決まっているんでしょ!」

といって、ゲーム機やスマホをとりあげやすいから。




昔は、こんなことで、あまり苦労しなかったと思うね。

なぜなら、わたし自身を振り返れば、よく母親が言うのは

「金がないから、無理」

というセリフでありまして、

それ以上の理由も説明も、なにもない。

べつに、それで躾をしよう、と意図したわけでなく、

「そんな金、どこにある。新しいものは要らん。無理、無理・・」

と言っておれば、うまいこと躾けられた(ような雰囲気になった)のではないかと思う。

隣近所も、なにかそんな雰囲気だったから、まだまだそれでいけた。

今のように、ほとんどの人がスマホを持ってる、という時代とはちがったのです。




・・・ということは、現代のお母様方が悩んでいらっしゃるのは、時代のせい、かも。

お母さんたち自身に、躾の能力があるとかないとか、そんなことではなく、

昔の母親がいちいち考える必要のなかった、

スマホやゲームのルール作りなどまで、自分でしなければならなくなったからです。



家庭で考えていかなきゃいけない諸問題が、多すぎる!

これが、今の世の中が採用する「子育てシステム」の、つらいところ。

今のお母さんたちは、それでかなり苦労している。

一人ひとりのお母さんの、キャパを超えているでしょ?

新しい時代の、新しいしつけ、新しい子育て、

新しい社会を見越しての助言など・・・こりゃ大変だよ。



それを、すべてのお母さんが一人でこなしていくなんて、

超難関な事業です。

苦しいのは、母のせいじゃ、ない。

ひとりのお母さんだけで、「現代版子育て」なんてできるものじゃない。



世の中が変わっているのだから、

社会全体の子育てのシステムも変えたらいいはず。

どうやら、

「伝統的な価値観での子育て」では、

無理、という時代に


なってきているようです。


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