叱らないでも いいですか

「叱らないで、子どもに伝える・通じ合う」 小学校教師、『新間草海』の本音トークです。

ケンカの階段のぼる・・・


朝、ひさしぶりにケンカがありました。
なかなかケンカのないクラスだったので、いいチャンスです。

さて、たわいのない低学年のケンカです。
でも、きっちりとさばいておかないと、指導の骨格ができません。
骨格がないと、似たようなことが次々と発生しやすい。
不安定になっていきます。

子どもの頭の中で、

「こういう場合は、どう考えるか。どうふるまうべきか」

をインプットするチャンスなのです。
そして、うまく行動していけたときに(つまり友達と話しあったり仲良くできる)、思い切りその行為をほめられます。

次、ほめなければなりません。
そのための布石を打ちます。
うまく指導ができないと、ほめることもできません。

「あ、○○先生は、こういうときに、ほめてくれるんだ」

とインプットするチャンスなのです。



さて、ケンカはたわいのない軽口(悪口)からはじまります。
悪口になるかならないか。
本人は、悪口、とは思っていません。
言われた方も、軽く流せる範疇のことだったように思います。

でも、言われた子が、カチンときて、その子の帽子をとりました。

帽子をとられた子が、カチンときて、相手の連絡帳をとりました。

連絡帳をとられたので、とりかえそうとして、追いかけました。

逃げました。

その時に、あわてて、ころびました。
ころんだ拍子に、手から連絡帳が落ちました。

それを、「おれの連絡帳を投げた!」と感じて、激怒します。
連絡帳をとられたのに激怒して、相手の連絡帳をとります。

双方が泣きました。


さて、これを、けんかの階段、と言います。(といって、朝指導した)

最初の階段をのぼってしまったら、そこで深呼吸して話し合う。
でなければ、どんどん階段をのぼってしまう。

けんかの階段をどんどんのぼっていったら、たいへんなことになる。
かしこい子は、こんな階段をのぼらない。
階段をのぼる前に、せいいっぱい話し合う。
自分の気持ちを伝える。
どうしたらいいか、双方がよくなるように、あきらめないで話し合う。
解決できなければ、先生にも相談していく。

今日の子たちは、かしこい子たちだったので、比較的短時間に、納得していました。

それをクラス中の話題にして、クラス全体で話し合い、クラス全員で、

「けんかの階段をのぼらないクラス」

をめざすことにした。

学級全体のテーマにしていくことで、がんばれる子が増える。