叱らないでも いいですか

「叱らないで、子どもに伝える・通じ合う」 小学校教師、『新間草海』の本音トークです。

クラスメートと喧嘩する口実10の法則

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教室で派手にけんかする子がいると、これを見せる。

ベルギーの大学教授(アンヌモレリ)が書いた、

「戦争プロパガンダ10の法則」  ・・・の・・・



・・・パロディ。

題して、「クラスメートと喧嘩する口実」だ。

1 ぼくは、喧嘩をしたくない

2 しかしあいつが、一方的に喧嘩を望んだ

3 あいつは、ひどい性格の人間だ

4 ぼくは自分のためではなく、正義のために戦う

5 ぼくも、はずみでうっかり叩いちゃったかもしれない。
  でもあいつはわざと何度も力いっぱい叩いている。

6 あいつは、やり方が卑怯。

7 ところで、ぼくは強いから負けていないよ。

8 クラスのみんなも、僕がやり返したのを支持しているし。

9 ぼくの言い分は、校長先生だって正しいって言うくらいだ。

10ぼくの正義に疑問を投げかける者は裏切り者だ!


1からゆっくり、見せていく。

1は、大体の子が、「そう。ぼくもそう」と言う。
2も、半数以上の子が、「そのとおりだ」となる。
3,4,5,6と、このくらいまで、「そうだ」と言う子が多い。

7 も、こういうことを言いたくなる男子、いる。
8 は、女子のグループ同士の喧嘩で、出てくる言い訳だ。

ま、さすがに9や10は異常だが、大人の中には、こういうこと言う人もいますな。



これらを見せて、

あなたたちは、まだこれを言い続けますか?


喧嘩をしていた二人とも、「だって・・・」



次に、これをクラス全体に見せて、問いかける。
1 ぼくは、喧嘩をしたくない。

喧嘩をしている二人とも、こう思っているそうですが、どうですか?

クラスメート「じゃ、やめれば」

二人「・・・」


意気消沈して、さっきの勢いはどこへやら。


なぜ自分は喧嘩をするのか、という理由が、実はそんなに大した理由じゃないことが、静かに感ぜられるから、矛先がにぶってしまうのだろうか。

「正義!」

と頑張ってみている自分を客観視すると、なんとなく、だれもがみんな、感じることがあるんだろう。

「オレ、ただあいつが気に食わないんだ・・・」