叱らないでも いいですか

「叱らないで、子どもに伝える・通じ合う」 小学校教師、『新間草海』の本音トークです。

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これまでもたまに、講演をすることがありましたが、さ来週も、 愛知県の半田市で、親や保育者向けの講演会を行うことになりました。 わたし自身は、小学校の教員ですが、 子育て中の親や保育者の方に向けて、どんな話ができるか、 今からとても楽しみにして…

小学校の教室の研究 友だちが面白い

教室が活性化する瞬間というのは、友達が思わぬ発言をしたときだ。 「え!?」 みんなが驚いて、その子を見る。 本人は、いたってふつうだ。 「だって、〇〇〇〇だから」 すると、まわりがいっせいに色めき立つ。 ついで、がやがやと、会話が自然発生する。 …

小学校の教室の研究 安心ということ

なぜ、小学生が、そこまで安心できるのか、について。 つまりは、教室には、敵がいない、ということなのではないだろうか。 ことさら「競争」ということもないし、する相手もいないし、 自分を評価してコントロールしよう、という者もいない。 だれかが【褒…

学級の仲間意識について

学級とは、子どもにとっては、いったいどんな場なんだろうか。 同じクラスの子に対して、つよい連帯感や、仲間意識をもつ。 家族もそうだが、教室も、自分の居場所、自分を受け入れてもらえる場、という感じか。 家族のように受け入れてもらえる場であり、学…

教室という平和の砦

ついに岡崎の夏が始まりました。 夏休みです!! (まだ夏休みでない地域の小学校の先生たち、ホントにご苦労様です・・・) さて、夏休み入ると、子どもたちが学校に来なくなるので、 わたしはずいぶんと、さみしい思いをもつ。 しかしまあ、そんなことはど…

子どもの泣き声で思うこと

海の日がありましたでしょう。 どうやら、近所の家に、そこのお孫さんが遊びに来ていたらしい。 朝の8時ごろでしたでしょうか。 わたしゃ、家で、つめたい氷を口に入れて、ボーッとしておりましたら、 かすかに、ほんのかすかに、遠くの方から、子どもの泣…

「思い出のまあにい」

つい先日。 「思い出のマーニー」という映画がテレビで放映されたらしい。 この映画のタイトルを聞くと、どうしても思い出すことがある。 昔のクラスでのこと。 この映画のタイトルを聞いたある子が、 「まあにい(兄)の本名はなんなの?」 と、思ったそう…

自由研究でなにをするか、10のヒント

(前回からのつづきです) パターン2は、高学年向け。 これは、ともかく、【実験と表とグラフ】。 これが決め手になります。 もうすでに、わかっているようなことや、本に書いてあることで、良いのです。 自分で工夫して、家にあるものや安価な道具で、思い…

自由研究は、AとBの比較が良いという話

夏休みに入る前、 教室で、自由研究の話をした。 そろそろ夏の宿題を伝えておかないと、と思ってたら、 「自由研究やるの?つまんないからヤダ」 と開口一番、Mくんが言う。 そこで、ちょっとみんなの気持ちを整理しましょう、と。 まず、自由研究にはネ、3…

自由研究の相談

夏休みになる前、 「先生、自由研究なにしようかなあ」 という相談が増えます。 わたしがいつも言うのは、 「図書館に、ボーッとしながらいたらいいよ」 です。 図書館で、なにも決めずに、ボーッとしながら突っ立っていると、 どこからともなく、本が呼んで…

夏の大三角形の授業【理科】

① 七夕伝説って知ってる? 七夕の話。 だいたい、なんとなく知ってる。 知らない子もいる。 そこで、織姫と牽牛の話をする。 一年に一度、会える。 8月、夏休みの後半、夜、空を見てみると、 織姫と牽牛が、ちょうど真上にみえる。 夏の大三角形が、天球の…

消防署の授業

学校が火事になったら、どうするかなあ。 〇火を消す。 だれが消すの? 〇給食室の人とか、近くにいる人が消す。 〇大人が消す。 みんなはどうする? 〇逃げる。 大人はどうやって消すんだろう? 〇消火器で消す。 消火器はどこにあるの? 〇えっと・・・ 〇…

採用試験を受ける人を励ます!

「わたしは採用試験を受けるべきでしょうか」 という問いが出てくる背景に、なにがあるのかな、と思う。 硬い、職業意識が、隠されてはいないだろうか。 ぜったいに仕事選びに失敗してはならない、という怖れで、 やわらかい感性までもが、ガチガチにこわば…

教員採用試験を受けるかどうかの相談

長い間、ブログを続けていると、採用試験関係の悩みごと相談も舞い込む。 ブログページの、メッセージ機能で、わたくし、新間へ簡単なメールが届く仕組みになっています。 しかし、このような質問に、ほとんど、何も回答できずにいます。ごめんなさいネ。 「…

第六感の話

担任というのは、子どもの顔を年中みているので、 ちょっとした表情の変化などを、感じることがある。 また、休み時間に子どもが校内のいろいろなところへ探検していても、 なんとなく、あのへんに〇〇くんがいやしないか、と勘のはたらくことがある。 職員…

多様、は「一つ」であることの証拠

子どもといっしょに、図書室で図鑑を読む。 小学校の図書室には、高級な図鑑が何種類も置いてある。 「ポプラディア」の大図鑑とか、知ってます? ・・・絵も写真も、すごい量ですよ。 きっと、予算が潤沢なのでしょう。(国の将来を考えたら、スバラシイこ…

【4年国語】一つの花

初発の感想をきく。 〇かわいそうな話だと思う。 〇ゆみ子がかわいそうだった。 〇戦争しているから、かわいそう。 みんな、口々に、かわいそう、という。 「あ、そう。この話、かわいそうな話だった?」 「うん」 そこで、最初の発問を考える。 「どんなふ…

子どもはプールが好きなわけ

子どもがプールを好むのはなぜか。 プールで、かならずしも、遊ぶわけではない。 わたしの授業は、矢継ぎ早の指示が出て、 どんどんと泳ぐ。 まるで水泳教室のように。 だから、 「あらま先生の水泳授業は、忙しすぎる!」 と文句が出てもおかしくない、と思…

職員室のお茶談義

20分放課、職員室で。 ふと見ると、 仲の良い先生が、 「このお茶、おいしいんだよね」 というような調子で、ごくごく、飲んでいる姿が目に映った。 教室の中って、暑いよねー・・・ 子どもも水筒の水を飲んだり、 校庭の水道でも、ごくごく飲んでいるようだ…

【道徳授業】悪口を言われて

悪口を言われて、 「お前、おれを馬鹿にすんのか!」 と怒鳴る。 あまり、子どもにはない、どちらかというと大人にありがちな会話かと。 しかしたまーに、子どもにも、そういうことがある。 たぶん、本とかテレビとかの影響でしょう。 「お前、おれを馬鹿に…

好きな人のためなら

以前から、この「感じ」は、言いようが無い、と思うことがある。 それは、子どもが、「意気揚々と」、手伝ってくれる時の、あの感じだ。 顔が、光り輝いている。 そして、目が、楽しくて仕方がない目になっている。 用事が終わりそうになる、その前に、すぐ…

子どもが先生や学校の世話をしてるハナシ

ずいぶん昔のことですが、学校で、「給食残飯グランプリ」というのがありました。 給食で、おかずやご飯が、残ります。 すると、その残滓の量をはかるんです。 お昼の放送で、 「今月、残滓の少なかったクラスは6年1組でした!おめでとうございます!」 い…

職員室でも話題!ブラタモリの「愛知」編

ブラタモリで、タモリさんが名古屋に来た。 名古屋城と熱田がクローズアップされていた。 しかし、そのキーとなっていたのは、なんと 徳川家康!! 岡崎市民にとっては、 わが、家康公、である。 家康の、したたかな未来を見通す目。 まちづくり、国づくりの…

夢や希望が、無くても許される社会へ

道徳の副読本。 夢とか希望、とか、強調しすぎ。 と、思うときがある。 道徳の資料に、「夢」を語る、というのがありまして・・・。 するとネ、子どもたちみんな、 ほぼ全員が、『職業』を言うのですよ。 あれ? 夢って、職業のことだっけ? と。 必ずしも夢…

誉める、という言葉の限界 その2

いつのころからか、「ほめる」は、不要、と思い始めた。 それまでは、要る、と思っていた。 必須、と思っていた。 だから、わたしが教室経営をうまくやっているとしたら、その原因は、 「子どもをうまくほめているからだ」 と思っていたことまである。 それ…

誉める、という言葉の限界 その1

. 教育現場において、 「褒める」ほど、難しい言葉はないと思う。 おそらく、「ほめる」という言葉の中には、とても多くの事例が含みこまれている。 だから、わたしは、「ほめる」という単語を、使うのに、躊躇してしてしまう。 本音を言うと、ネ。 子どもや…

相手の満タンポイントはわからない

. 相手が満タンになるポイントを、すべて把握できれば良いが、現実的ではない。 大人も子どもも、相手がいったい何によって満タンになるのか、知りようがない。 つまり、本当に相手の心が満タンになるポイントというのは、 他人にはざんねんながら、分からな…

満タンタイムは2分間

. 満タンタイムは2分間しかなく、朝の忙しい時間にがんばってやりくりする。 しばらくつづけていると、 「先生、満タンタイムを延長しようよ」 とか、 「満タンタイムは短すぎるから、長くしたい」 という意見が、かならず出てくる。 たしかに、2分間は、…

けんかの起きる前はどうだったのか

. けんかの起きる前。 こころの目盛りは、いったいどこにあったのか。 10を満タンだとして。 子どもたちは、全員が、 「0とか1とか」 という。 え、そうかなあ。 「だって、メモリが10のところとかだったら、ちっとも気にならないもん」 そもそも、目…

自分のために時間を使うことの恐怖

. 毎日、いろいろと話し合っていると、 なにかの流れで、 クラス全員、幸福になりたいと願っている と、判明することがある。 そんなもの、人間だもの、当り前じゃないのか、と思われましょう。 しかし、実は、「幸福」という言葉ほど扱いにくいものはないの…