叱らないでも いいですか

「叱らないで、子どもに伝える・通じ合う」 小学校教師、『新間草海』の本音トークです。

心の性別

小学校の先生をしていると、

幾人か、こういう子に会います。

身体の性とは別に、心の性をもつ子。

男子だけど、心は限りなく、女。

逆に、女子だけど、心の性という意味では、男。

どちらも、います。

社会からの圧力がまだ無いため、本人も楽に生きることができています。



話し方や興味、持ち物、なんとなく全部女子、という男子がいました。

集会などで、男女別で並ぶのですが、なぜか女子の方にならんじゃう。

並ぶ直前まで仲の良い女子との会話がはずんでいて、そのままの勢いで、つい女子の列に並んでしまう。

男子が女子を好きになる、という意味の、「愛の対象としての性」ではなく、

女子との会話が妙に弾み、持ち物を見せ合うのも、ノート交換をするのも、女子と一緒の方が楽しい、いっしょに遊ぶ対象が女子なのだ、という男子です。

声も、まだ高い声だし。

「でもさー、Mちゃんの持ってるピンク色のリボンの方がかわいいじゃん~」

そう言う彼を、ほとんど、女子の仲間として受け入れるメンバーもたくさんいて、

彼は彼なりに、女子の身内としての居場所を確立しているわけ。




音楽室に移動するときも、休み時間に図書室へ行くときも、

女子たちが、きちんと、彼のことを、待っている。

「ごめん~、まった?」
「行こーっ」


女子の3,4人といっしょに、図書室へ行く、彼。

いつも、メンバーの話の中心になっているから、話術も巧みなんだね、たぶん。



驚くのは、彼は、プールで着替える時は、男子の更衣室で着替えます。

べつに、驚くことじゃないのか・・・。



水泳パンツに着替える時は、男の子と、楽しそうにしゃべりながら、着替えている。

また、サッカーをやる時は、

「キャー、ボールきた!」

と恥ずかしそうにするんだけど、

けっこう、いいシュートを決めたりするわけ。



つまり、彼は、男子としての自分も受け入れつつ、

心理的に女子を十分に理解できる能力も兼ね備えている。



すごいですよ。

なぜかって、たぶん、この子は、平和の使者になれるですよ。

男子の世界も知っている、女子の世界も、知っているのです。



ニューハーフではなく、

ニューダブルです。

ダブルの、能力の持ち主です。

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