叱らないでも いいですか

「叱らないで、子どもに伝える・通じ合う」 小学校教師、『新間草海』の本音トークです。

「かっこいいね」と言ってほしい




ちょっとした隙間時間に、以前からやってみたかったことを実行した。

小さなアンケート。

内容は、

「言ってほしい言葉」である。

子どもたちに、小さな画用紙を配る。
本当に小さなサイズのもの。
名刺をほんの少し、大きくした程度。

これに、

「いいかい。いつもあまり言ってもらっていないけど、本当は言ってもらうとうれしいなあ、自分のハートがほんわかしてくるような、あったかくなってくるような、そんなひと言を書いてね」

といって、配る。

相手が2年生だから、最初はきょとんとしていたが、

「かっこいい、とかでいいの?」

と聞いてくるので、

「そうそう。そんな感じ。言ってほしいなあ、って思う言葉をかくんだよ」

と言うと、なにか楽しそうなことがはじまるというので、さっそく書いている。


あとで集めると、

「かわいいね」
「かっこいいね」
「べんきょうがんばっているね」

などが多く、

「かわいい服だね」

というのもあった。

また、

「世界一強い男だね」

というメルヘンチックなものもあれば、

「足がはやいね」

という具体的なものも。


そこで、そのカードを使って、帰りの会の間際になって、それをみんなに言ってあげた。


みんながはずかしい、というので、名前はふせてやることにした。
だれのかというのは、みんなわからない。
でも、たいてい、

「あ、それ、おれのだ」

という子もいて、ばれちゃってる。


「いい?先生が、心をこめて言うから、きいてね」

といって、うんと演技力をこめて、身ぶり手ぶりもつけて、大きな声で言ってあげた。

みんな、キャーキャーいって、よろこんでいる。

「だれだれ?いまの」

盛り上がる。


時間が無いので、今日はたったの2枚しか読まなかった。
でも、すごい盛り上がり。

読んであげてから、少し言葉を変えて、コメントをつけてあげた。

「べんきょうがんばっているね」

「これだれ?」

「あ、それ、おれのだ」

「そう~。○○くんは、しっかり者で、がんばりやさんなんだね」


この流れで、教室がとてもほんわかとなった。