叱らないでも いいですか

「叱らないで、子どもに伝える・通じ合う」 小学校教師、『新間草海』の本音トークです。

えええ?浜岡原発を自由研究???・・・てなことを言われても


朝早くに担任している学級の子から、自宅に電話。

「先生、自由研究はどんな感じでやればいいの」


いろいろと話すと、社会派の彼は、テーマ原発をやりたいのだとか。

終業式で、校長先生がヒロシマ原子爆弾の話をされたので、そんなことからも、原子力発電所に発想がとんだのかも。

まあ、毎日テレビや新聞で、原発のニュースをみていれば、興味持つ子もいるだろうが・・・。


終業式の日に、式が終わり学級にもどってから、それとなく手をあげさせてみると、今年の自由研究の題材として、「地震のことを調べる」という子が多かった。
それはそうだろう。
この春からの、国をあげての一大事件だったのだから。

東北地方太平洋沖地震のあと、学校でも避難訓練を真剣にやり、地震のこわさを学んでいる。
また、愛知県では常々言われている、東海大地震の恐怖もある。

わたしが子どものころから、トウカイダイジシン、というのは語られてきているし、近くの高速道路のSAにも「東海大地震のときはこう逃げてください」と看板が立っているほどだし・・・

たしかに、愛知県民にとって、東海大地震は恐怖である。



でも、東海大地震浜岡原発をつなげて考える子が、まさかうちのクラスにいるとは思わなかった。

小学生の「問い」は、しばしば本質をつくので、非常にむずかしい。


浜岡原発が今回のフクシマ原発のように水素爆発して(一部、外国報道には水素爆発に加えて、臨界があったと言ってるらしいですが)、建屋が崩壊し、今回のとまったく同じように放射能物質が飛散したら、どこに飛散するか」だって。


えええ!!? そんなこと調べるの・・・?!!

完全に、親の意向が入っているとしか思えないが・・・


NHKの番組で、フクシマ原発の近所の家族が、ともかくもハンカチで口をおおって車で逃げたら、風向きからして放射能が飛散する方向に逃げてしまった、とやっていた。たしかNHK特集だったか。

ヨウソの飛散地図をみると、風向きがやや北西向きになっていて、原発から離れた福島市伊達市飯館村、川俣町まで届いている。

それを浜岡にあてはめると、これは・・・首都圏に届くんじゃないの。

ちなみにその子のお父さんは、高校の理科の先生だって。
なるほどね。

原子力保安庁の世論操作問題や、テロによる被害想定の書類(1984年外務省)が出てきたとか、いろいろと原発に関する情報がマスコミでどんどんと流れてきています。
朝からテレビを見ていたら、小学生でもニュースくらいみるだろうしなあ・・・。



ふと思いついたのは、わたしの担任している子だけでなく、日本中の小学生で、同じような地震→身近なところの発電所の爆発があったら」という自由研究をしようとしている子がいないだろうか、ということ。


案外、多くいるのかも・・・。

どこか、テレビ局でもラジオ局でも、
「あなたの自由研究を送ってください」というコーナーをやってないだろうか。
そしたら、そこに、上記のような研究(といっても小学生のしらべる程度のことだけど)が山ほど届くのではないだろうか。




「近所の原発がもし水素爆発して放射能飛散したとしたら、○○小学校の教室にもセシウムストロンチウムヨウ素131が届きます。」

夏休み明け、こんな自由研究をたくさんみるのなんて、イヤだなあ~。