叱らないでも いいですか

「叱らないで、子どもに伝える・通じ合う」 小学校教師、『新間草海』の本音トークです。

フクシマはヒロシマ原爆の20個分(ウラン換算)


朝日新聞天声人語で、こう書かれていたのが目にとまった。

「国会で説明した児玉龍彦・東大教授によれば、福島からは広島原爆20個分(ウラン換算)の放射性物質が飛散した。残存量もはるかに多く、影響の広さ、長さは知れない」

え、そんなに、と驚く。

広島の被爆者を調べてみると、被ばく量が少なかったのにも関わらず、明らかに被ばくと関連性のある被害が認められた。

これも、広島原爆が教えてくれたこと。
無念ではあるが、広島原爆から学ぶことは多い。
チェルノブイリからも学ぶことがある。
放射能の測定値が少ない土地であるにも関わらず、立ち入り禁止区域になっている場所で、生物の研究をしている研究者がいる。
彼によると、あれから何十代も経ているにも関わらず、やはり他の地域とはまったくちがう奇形が、燕の身体に認められるそうな。

こういう話を聞くと、放射能の恐ろしさが真に迫ってくる。


しかし、逆の見方もある。

先日、フジテレビの何の番組だったか、イタリアのある国では石畳でできた町のメインストリートで放射能を測定すると、日本よりもはるかに高い数値が出た。
そのことを通りかかりの町の人に問うと、

「だいたい、石からは普通に放射能は出ているもの。自然界にはたくさんの自然の放射能がある。そんなの、いちいち気にしていられない」

と語っていた。
ひな段に座った芸人やタレントが、

放射能って、それほど恐ろしいものだと思わなくなった」

としゃべっていた。


さて、子どもたちの感想はどうなんだろう。

もうすぐ、夏休みの自由研究をまとめる時期に入る。
いったいどんな、研究が届くのか。

夏休み明け、2学期の最初の日。
自由研究をひとつずつ、読んでいくのが楽しみでならない。