叱らないでも いいですか

「叱らないで、子どもに伝える・通じ合う」 小学校教師、『新間草海』の本音トークです。

ぶどうの絵を描く


光村の教科書。2年生。
「大きくなあれ」の詩がある。

ぷるんぷるんちゅるん

のリフレインが楽しい詩だ。

この詩を習ったあと、名文スキルの「雲」をやった。

「雲」は2連に分かれる。それも真ん中で分かれる。
構成が、「大きくなあれ」と同じだ。

詩というものは、大きく分かれて、「連」というまとまりになる。
それをくりかえし教えるのに、この順序はとてもよかった。
ついでに言うと、「雲」という漢字もこの時期に習うから、これもちょうどグッドタイミング。

ぷるんぷるんちゅるん、という詩が大好きになった子どもたち。次の図工の時間は、ぶどうの絵をかこうか、というと、歓声をあげていた。

さて、図工の時間。


○用意するもの

絵具、藍色、黄緑。
ぼくじゅう。
クレパス、黄緑、黄土色。
めんぼう。
竹ぐし(またはわりばし)。
パレット。
画用紙(はがき大に切っておく)




竹ぐしにぼくじゅうをつけ、○をかく。
このとき、子どもによってはかなり小さな○をかいてしまう。
だから、100円玉くらい大きな○をかくよ、といって100円玉をみせ、実際に教卓の周りに子どもを寄せて見せ、教師がかいてみせる。

その○から、おとなり、おとなり、と○を描き足して行く。
このときに、○をそのまま描いてしまうとぶどうの粒のかさなりの具合がでてこないので、形が「C」のような形のぶどうの粒を描こうね、と声をかける。

ぶどうが描けたら、絵手紙なので、言葉をかく。

「ぷるんぷるん、ちゅるん」
と書く子もいて、おもしろい。
国語の詩が、ずいぶんとのこっているのだ。

「夏休み、おじいちゃんありがとう」
と書く子もいる。
実際に手紙として、おじいちゃんに贈りたいのだ、という。
なるほど、それもいいね。
裏に住所を書いて、切手をはれば、立派なはがきになるよ。

しばらく乾かす必要があるので、そのすきに、2枚目の画用紙に、マスカット(黄緑のナイアガラ)を書く。

こちらはぼくじゅうがないので、かんたん。
さきほどぼくじゅうで描いた、丸いぶどうの粒を、黄緑のクレパスで描く。
茎の部分がちょっと枯れかけてきているので、黄土色の軸を描き、めんぼうでちょこっとこすっておけば、りっぱな軸の完成。

このあたりで、さきほどの墨汁の方をみてみると、かわいてきている。
そこで、めんぼうの先に藍色の絵の具を少々、水をたっぷりふくませ、くるん、とぶどうの粒の中をひとまわり。

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ハイライトの部分はわざと白く、画用紙の色を残しておく。
つまり、なにも描かない部分。
ここが白く光るように見えて、なんだかぶどうの一粒一粒がしっかりと光っているように見える。

おいしそうなぶどう、巨峰ができあがる。

さて、ナイアガラの方がのこっていた。
こちらは、黄緑色の絵具と水をまぜ、これも同じく、つぶの上でくるんちょ、とやる。
ハイライトができて、ぶどうのつぶが光ったようになる。

みんな、はやくもってかえって、おうちの人に見せたい、と言うような作品になった。いいなあ。