叱らないでも いいですか

「叱らないで、子どもに伝える・通じ合う」 小学校教師、『新間草海』の本音トークです。

ありのままで / アナと雪の女王

子どもたちの間で、(というか世間的にも)、ディズニーの映画が流行っているらしい。


女子の一部は、朝からそろって、

ありのままのー ♪ じぶんに なるのー♪ 

歌っている。



社会科で、情報リテラシーという授業をやるので、その導入を考えている。

ありのまま、というフレーズが流行するのは、社会全体に、
「わたしは実は、抑圧されているのだ」、という意識が強くなってきているからで、その裏返しだろう。

さてそれでは、抑圧されてきている自分が、どうやって「ありのまま」を取り戻すのか、というのがこれからの課題になる。

ところがどっこい、なかなかありのままの自分、というものが、見つからない。
誰かに情報操作された「自分」の頭脳。
その内部にあるものからしか、「自分の願望」を見つけることができないのだから。
さて、操作された情報の海から、どうやって脱却するのだか・・・、本当にわけが分からなくなっているのが多くの人の実情だろう。

情報のほとんどが、ある種のイメージで印象操作されている。
昨今のマスメディア、ほとんどがそうだ。

作成された情報で詰め詰めにされてしまっている脳みそしかないのだ。
どうやって、そこから「ありのまま」の自分を見つけることができるだろうか。
なにしろ、人々の欲求や、願望すら(!)、操作され、方向づけられてきている。その代表的なものが、進学であり、進路であり、就職先であり、こうした進路は、ほとんど、マスコミによってもたらされる外部からの情報によってイメージがつくられ、人々の羨望はそこに向けられていく。自分の進路を、自分の内部情報によって決めようとする人は現在、非常に限られているのではないだろうか。



・・・とまあ、キャリア教育とからめて、こういう授業の導入を考えているが、情報リテラシーという面ではたしかに、今の子どもたちは大したもので、たとえばAKBが、巧妙に計算のされつくしたイメージ戦略で、市場をいかに開拓してきたか、という話が、かんたんに通じてしまう。

我々の頃は、キャンディーズピンクレディーも、純粋に歌を歌ってくれているお姉さん、というイメージしかなく、そのバックで電通が札束を数えていた、ということは、もっと大きくなってから知ったものだが、今の子たちは、AKBの裏で、大勢の大人が戦略的に札束を数えている、ということくらい、とうに承知なんであります。見上げたもんだ!(それでもAKBは人気があるのだから、それでいいんです)

それでもって・・・(つづく)