叱らないでも いいですか

「叱らないで、子どもに伝える・通じ合う」 小学校教師、『新間草海』の本音トークです。

目つきが悪い?

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「あの目は、うそをついているね」


4年生の時に、先生に対して、あることで嘘をついたことのある子がいて、
徹底的に叱られたそうな。

その子が6年になって、まだ職員室でそのことが話題になっている。

ひとことで言って、Q先生は、「彼が気に入らない」 のである。

とくに、目つきが。

「あの子は人とうまくやっていけないね。あんな目つきじゃ」




さて、目つきとは、何だろう、と私は思う。

なんで、その「目つき」が、人間にとって、気になるのだろう。

そして、「目つきが気に入らない」というのは、いったいぜんたい、どういうこと(からくり)なんだろう。




目が、自分をみるときに、

〇あやしむような
〇うたがうような
〇信頼をしていないような
〇きらい、と言っているような


そんな目なんだって。


だから、Q先生は、その子の目つきが、「気に入らない」と反応する。

理由は、「だって、4年生の時、しゃあしゃあと、嘘をつかれたからネ!」





これはネ。

3つくらい、勘違いしているよネ。

3つ。

分かりますか。





その彼、わたしのクラスになったら、道徳の授業の時に、いちばんみんながおお、となるような意見を出すよ。



女子が、男子が使っているサッカーボールを、自分たちも休み時間に使いたいんだって。

クラスには、ボールが1つしかない。

どうするか。



「男子は他のクラスの男子と、相手の教室のボールで試合すればいいじゃん」

なんでか。

「そうすれば、自分のクラスのボール使わないで済む。うちのクラスのボールは、女子に渡せるしさ」







こんな意見を出すの、他にはいない。

彼だけ。


あとは、


「ドッヂボールのボールをないしょで使っちゃえばいい」

という、掟を破ってボールを増やす、という乱暴な意見と

「女子と男子が毎日じゃんけんする」

という、ギャンブル好きな男子の意見と 

「男女が日替わりでやればいい」

というルールをつくることが生き甲斐のまじめなクラス委員長の意見くらい。



目つきのあやしい(?)方が、いい案を出した。

tomato