叱らないでも いいですか

「叱らないで、子どもに伝える・通じ合う」 小学校教師、『新間草海』の本音トークです。

ブラ・タモリは、構成が授業と同じだ

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NHKの、「ブラタモリ」。

もう、みなさん、ご存知でありましょう。
あの、大人気番組であります。
中高年はおろか、若いサラリーマンにもOLにも、学生にも人気だという、お化け番組であります。
ブラタモリで紹介された土地や場所を、後追いで旅してまわる、「追っかけブラタモリ」という人たちもいるくらいで、たいそうな人気。

正月から、
〇別府編
〇水戸編
〇金毘羅編
〇讃岐編

などをわたしも見てきた。

そこで、どれも見事な授業の構成になっているので、感心した。

まず、タモリさんがどこぞの場所で
「きょうは、〇〇です」
と、場所の紹介をする。

するとそこに、なにかその地域特有の名物らしきものがスッと出されて、

「そうそう、これこれ。有名ですよね」

というくだりがある。

ここまで、ほとんど、授業の導入といっしょ。

授業でも、なにか話題にしたいテーマにつながるモノを出して、

「これ知ってる?」

子どもが

「知ってるー。それ、△☆〇でしょう」

というふうに授業が始まることが多いが、つまりは軽めの導入でありましょうね。

その後、ブラタモリでは、間髪を入れず、お題が出る。

たとえば、讃岐編であれば、

「さぬきうどんはなぜ有名になったのか」

というような、授業で言う「学習問題」が出される。

視聴者もタモリさんも、

「おお、何でだろうか?」

と、一瞬考える。

そこに、資料としての人物(先生役)が登場し、学習問題につながるような、ちょっとした面白いヒントをくれる。

タモリさんは、

「おお、それは知らなかった。じゃ、なんでなのか、もっと、探りに行きましょう」

とはじまるわけ。


途中で、主発問につながる、伏線的な資料がいくつか出され、そこから徐々に一本のすじ、線が見えてくる。

番組の後半になると、タモリさんが、大きな学習問題につながる伏線をたよりに、

「これって、あれかなあ。ここもこうなってるのかなあ」

と、予想を出すようになる。

先生役が、

「そのとおりです。さすが、タモリさん」

なんて言いつつ、さまざまな角度から主発問【学習問題】の核心にせまる。

最後にもう一度、学習問題の紙が渡されて、

「さぬきうどんは、なぜ有名になったのか。これは、豊かな水と小麦の栽培に適した土地、海でとれる塩・・・」なんて感じで、タモリさんが学習のまとめを言い、

「よくできました」

と終わる。


これ、見事な授業の構成じゃないですか!!



われわれ教員は、ブラタモリをみながら、勉強すべきだねえ。
自分がするなら、どういう順番で、どういう言葉で学習問題をたてるか、どんな反応を予測するか、子どもにどんな作業をさせるか、ノートに何を書かせるかなど、あれこれと勉強できる。これ、たのし~!!

タモリ