叱らないでも いいですか

「叱らないで、子どもに伝える・通じ合う」 小学校教師、『新間草海』の本音トークです。

家庭訪問は学びの宝庫

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親は本当にすごい。
子どもをすべて受容する。

家庭訪問でどの家庭で、どのご両親に会っても、頭が自然に下がる。
子どもは、この愛のなかで育まれている。

お母様のお話を短い時間に集中して聞かせていただく。
わたしはもちろん、正座。
これは、そうでしか聞けないくらいの心境になる。

たっぷり子育ての大切さを聞かせていただいて、わたしはどうしても体調のことやお友達のことで聴けなかったことだけを、少しお願いして聞かせていただく程度。
それで十分だ。

おうちの方に、たっぷりと、お話して頂けることが、最高だ。



少し気になるとすれば、なかには、どうも自分のお子さんとなると自信がない方もいて、

「うちのはまるでダメですが」

とおっしゃる。

それはまことに惜しい。

ただの謙遜にしたとしても・・・



ご自身の家庭のお子さんのことも、本当にありがたい子です、と言っていいのに、と惜しく思う。

たとえば、お母さんがこういう話の展開をされる。

1「わたしは子どもをどう育てるべきか十分に分かって、躾もしてきたのですが」
   ↓
2「この子に限っては、まるでダメですわ」
   ↓
3「なぜなら、この子が期待通りに動いたり考えたりしてくれないから」
   ↓
4「でも先生、わたしはこの子を正しく育て上げるために力を尽くします」
   ↓
5「結局ね、先生。教育というものは、子どもの生きる力をいかに大事にするかなんですよ」




わたしは、すべて聞く立場。
お母様の話を聴くだけである。


「教室では本当に機嫌よくすごしてくれているのですが、おうちでしっかりとお母様にみていただけているからですね。ありがとうございます」

と言うくらいで・・・。


まことに、教師の幸福とは、このこと。
つまり、家庭と学校の往復をする、子の姿の確認にあるだろうと思われてならない。


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