叱らないでも いいですか

「叱らないで、子どもに伝える・通じ合う」 小学校教師、『新間草海』の本音トークです。

どれほど感謝していることか・・・!(支援級に入級できた子の親から)


PTAの活動も、無事に一年間を終えようとしている。
先日、PTA活動の総会が行われた。

そこで、ふと出会ったお母さんに、いきなり

「○○先生!」

と呼びとめられ、

「先生に、お礼を言わなきゃ、とずっと思っていました!」

いきなりだったので、お母さんの顔を見ながら

(昨年担任した子、Rくんのお母さんだな。どうしたんだろ)

とぼんやり。

(あら、なんだろ。お礼とか言って・・・)


金曜日の疲れた時間。
子どもたちが帰宅してからの、夕方。
総会は、いろんな保護者が役員をしているので、役員同士の交流が主な趣旨である。前年度から新年度への引き継ぎもある。
雑多な空間で、あちこちで、お母さんたちの世間話がはじまっている。

すでに少人数での部門ごとの話合いは終了し、これより全体会。
あと5分ではじまろうか、という、なんとなくぼんやりした空いた時間だった。

「○○先生に、どれほど感謝しているか・・・!」

もうこの時点で、お母様の目がみるみる赤くなり、うるうると泣かれ始めた。

「Rがこの1年間、本当にたのしく過ごせたのも、先生のおかげです。まだまだ不安もありますけど・・・。」


Rくん、わたしが昨年度担任したが、彼のためを考えて、特別支援教室に進級できるように取り計らったのだ。
WISCの検査からはじまり、特別支援級の先生をまぜての話し合いもくりかえした。
無事に、進級する際に、支援級の入級を許可していただいて、彼は今年度は支援級ですごすことができた。

これは、なによりも、彼にとっての幸福であった。

そのことが、親にも通じたのだろう。


特別支援級に入級することで、幸福になれる子は、たくさんいる。

だのに、そうならないのは、周囲の(←教員を含めて)無理解だ。

学校の特別支援級の人数が決まっている、というのもへんな話。
需要があれば、枠をどんどんひろげていくのが本当だ。

おそらく、近い将来、小学校の半分は、特別支援級のクラスになるだろう、と思う。
そうでなくては、実態に合わなくなるからだ。