叱らないでも いいですか

「叱らないで、子どもに伝える・通じ合う」 小学校教師、『新間草海』の本音トークです。

発達障害あれこれ

発達障害 ~薬の服用に関する質問~

. Fさん、いつもお読みくださりありがとうございます。 そして、記事へのリクエストをいただきましたね。 薬を飲むのが良い、とする学校側の「お願い」に対して、父母の方がどのようにこれを考えていけばいいのか、みなさんお悩みなのでしょうね。きっと、た…

ハングリー精神 ~24時間テレビ~

. わたしは、24時間テレビを見ていて、いたたまれない気持ちになったことが何度もある。 タレントが、必死になって走っている。 それを見て、テレビの中のナレーションは、 「痛々しいですね」 「でも必死になって頑張っていますよ、〇〇さん」 「これから…

【算数】色鉛筆を使うとクラスが変わる!

. 算数の勉強。 5年生で、三角形の面積をやります。 三角形の面積⇒ 底辺×高さ÷2 底辺が1cmずつ増えていくたびに、三角形の面積は、高さ÷2 ずつ増えていく。 これを、図にしまして、増えた面積分だけ、クーピーで色を塗らせました。 最初の三角形、好き…

すそを入れてね~すそって何?~

「すそ」。 これほどむずかしい日本語があるとは思わんかった。 体育着の白い上着のすそ。 この「すそ」を、青いズボンの中に入れろ、ということになっている。 体育主任の先生が、 「危険がともないますから、すそを必ず入れるように指導ねがいます」 との…

半分の声で話してごらん~調整力をつける~

声のたいへんに大きなAちゃん。 ようい、ドン、を言う場面では、大活躍をする。 わざわざAちゃんを指名して、やってもらった。 50m離れた場所にも、ようく聞こえる声で、 「ようい、ドン!」 おかげで、50m走のタイム取り、はかどりました。 ただ、気…

事件簿ファイルNo.8 「木の実を奪った事件」TくんAくん

Tくんが、Aくんの持っていた、ムラサキ色の木の実を、ぶんどりました。 ひったくった感じ、だそうです。 近くにたまたま居た、支援員の先生が、それを見ていたとのこと。 すぐに対応してくださっていました。 「なんで、とったの?」 「・・・」 「Aくん…

Tくんの石拾い

Tくんが校庭で石を拾う話。 はあ。(ため息) 好かんなあ。 ・・・と思ってしまいます。 「全校で、石を拾いましょう!」だって。 職員会議で、校庭の石が問題になった。 秋の運動会に向けて、今から石を拾うんだって。 「夏の酷暑、猛暑、それを避けまして…

「正しい会話ができる」 ~リンゴスターのYくんの話~

月曜日は、とくべつな日です。 月曜日の朝、子どもたちの様子をみると、その子の土日の過ごし方が、なんとなしに伝わってきます。 最初から、わたしに何かを言いたくて、にこにこしながら、近づいてくる子がいます。 また、そうでなくとも、満足げな子もいま…

おれのが強いぞ

「おれんがつよーぃぞ」 これは、すこし訛りも入っている。 少していねいに書くと、こうなる。 「おれの方が、お前よりも強いんだぞ」 みんなで、ランドセルにしこたま、勉強道具や箸やらハンカチやら、詰め込んでいる。 1年生は、帰宅時間になると、全員で…

椅子の上に立ち上がり、どんどんと足を踏み鳴らす子

椅子の上に立ち上がり、どんどんと足を踏み鳴らす子がいる。 かなり、屈折している、と思う。 こちらを、ちらっと見ながら、やる。 彼のこころは、 そうせずにいられない、狂おしいほどの欲求に、翻弄されている。 どんどん、と足を踏み鳴らす。 「やめて」 …

暴力をふるう子

1年生ですから、いろんな子がいます。 話なんて、まるで聞きません。 席についてほしいということを、シンプルに伝えるのですが、立っているこっちの子が座ると、別の子が立ち上がっている。 その子が座ると、今度はナナメうしろの子が立ち上がる。 これ、…

「せんせー、○○くんが、ちゃんとやっていませーん」

クラスの女子が、ぼくを叱る。 このことに、ぼくは毎日、こまってる。 なんでうちの女子は、みんな、あんなふうに、ぼくを叱るのだろう? 大きな声で、しかりつける女子。 「Tくん!はやくしてよ!」 「Tくん!ここ、すぐに片づけてよ!!」 なんで、あん…

あの子が将来、苦労しないように、○○する

特別支援級に在籍するSくん。 かなり自由を謳歌しているように見えた。 1年生だったから、教室から飛び出すのは当たり前。

「発達障害の子だけ」に対応しようと思ってもむずかしい

最近思うのは、学校の先生は、「発達障害の子だけ」に対応しようと思っても、むずかしい、ということです。クラス全体を、発達障害の子があたたかく迎え入れられるクラスにしないと、結局どこかで糸がほつれていくのです。「あれ?」と思う瞬間に、発達障害…

ついに、S子が体育の授業を受ける! その後

ついに、S子が体育の授業を受ける! 上記を書いたのは、もうずいぶん前になる。1年5カ月も前のことだ。その後、この内容について、反応があった。「S子さんと周囲の関係の変化、先生の手だて」について、リクエストが来たのだ。ちなみに、現状を言うと、…

休み時間の過ごし方を教える、ということ

発達障害児の対応をずっと続けてくる中で、この1学期にとくに印象に残っていること。それは、休み時間の過ごし方である。授業中は、障害児について、かなり対応できるようになってきた。○事前に授業の流れを伝えておくこと○細かく指示を出して、そのとおり…

モンシロチョウ キャベツ当番は決めません

モンシロチョウの観察が、3年生の課題であります。近所のアブラナ畑に、蝶がひらひらと舞っておりましたので、みていますと、たまごを生んでおります。これをば、教室に持ち込みます。3年生の担任は、なんだか知らないが昆虫をせっせと集めるのが1学期の…

自分の希望が通らないと怒りだす子

2年生のクラスに補てんで入り、算数の授業をすることになりました。(といっても、担任の先生がプリントを用意してくださっているので、ほとんど見ているだけの予定)さて、2年生です。かわいいな、と。ところが!いきなり試合開始!!!なにが気に食わな…

発達障害を抱える子の言動にイラつく子の特性

自閉症スペクトラムを自覚している小学生がいる。その中に、自分の「発達障害」について、分析した子がいる。なにが困るのか、学校で行われていることの、何に対して苦手意識が強いのか、自分で自分のことを解説している、本を読んだ。◇陸上練習のとき、口で…

怒鳴る先生

怒鳴る先生、多いです。原因は3つ。

どれほど感謝していることか・・・!(支援級に入級できた子の親から)

PTAの活動も、無事に一年間を終えようとしている。先日、PTA活動の総会が行われた。そこで、ふと出会ったお母さんに、いきなり「○○先生!」と呼びとめられ、「先生に、お礼を言わなきゃ、とずっと思っていました!」いきなりだったので、お母さんの顔を見な…

発達障害の子に「音楽会の大音量」は酷だろうか

こたえは、YES。と思う。だが、実際には、音楽会に自閉傾向のある児童も参加する。なぜか。担任が、参加させる努力をするからだ。その、「参加のさせ方」に、2通りある。一つ目は、きわめて受容的にはげましながら、それでいて、学校のスケジュール、という…

自分で勝手に決めてしまう子 その2

前号での記事に、反応してくださる職場の方がいたので、つづきを。大事なことは大人が決める。これが、インプットされていない発達障害の子について。(というか、クラスのさまざまな子。やんちゃくんもふくめて)たとえば、教卓の上のものは、先生のもの。…

「かかし」の遊びがビジョントレーニングになる?!

昔から、「かかし」とよばれる遊びがあったことをご存じだろうか。いわゆる、ケンケン、パー、の遊びである。土の地面に、棒きれかなにかで線を書く。石を一つひろえば、もう遊びをはじめることができる。利点はたくさんある。せまい場所でもあそべる。一人…

前、こうしたらうまくいったよね~ 教師が口癖にするべきセリフ集その1

周囲の先生方の指導を、食い入るように見る。それは、大きな学びのチャンスだから。他の先生が、子どもたちに指導している場面を見ながら、「おお!このフレーズは、うちのクラスの子たちにもぜひ言って聞かせたい!」と思うフレーズがある。それを、週の指…

WISC-IVをみせてもらいました

WISC-IV 知能検査のキットを、ようやく見せてもらいました。近所の大きな小学校で、購入したそうです。これからは、こういうものは公費でじゃんじゃんと買っていただきたいものです。そして、担任が、毎日のようにさわって研修を積みながら、自分のクラスの…

あ、そう。ところで・・・2次障害対策

2次障害の子に対して、教師はどう対応すべきなのか。これが本当に問題なのだ。多くの教師が、今、このことに頭を悩ましている。1)共感し、まずは受容するところが、これは案外とよくない方法だ。なぜなら、共感したために、教師も同じように思っている、…

Kくんを無理やり ほめる(ほめられる、ということの学習)

低学年なので、WISCもまだ。でも、IQは70程度。ぎりぎりだ。行動の特長は、広汎性発達障害。自閉症スペクトラム。みんなといっしょには、あそべない。自分からふらり、と足のおもむくままに歩きだす。話しかけても、会話の終わらないうちにどこかへ。会話…

発達障害児でも叱るべきか

実は、この休みに入る直前の勤務日、相談されたのだ。相手は、臨時任用の講師のSさん。Sさんは、講師歴も6,7年ある、という方で、むしろ私なんかよりもよほどてきぱきと仕事をされている。惜しいことに、旦那さんの勤務の関係で引越しが多く、正規の職員…

「ハガネの女」アスペルガー毒にも薬にも

テレビ朝日のドラマ、「ハガネの女」シーズン2。今晩、第二話が放映された。扱われた題材が「アスペルガー」症候群ということで、興味津津。結論。毒にも薬にもなりませんでした。感想は、「・・・」です。自分でも、もっといろんな感想を思うのではないか…