叱らないでも いいですか

「叱らないで、子どもに伝える・通じ合う」 小学校教師、『新間草海』の本音トークです。

【社会科5年】新聞の見出しで印象操作されちゃうね

.
教科書に、ある新聞記事の見出しが載っている。

「中国産ギョーザで10人 食中毒」

2008年の2月に起きた事件の新聞が、小さく載っている。

5年生の社会科の教科書。
「食の安全を考える」というページだ。


これみて、どう?

ときくと、

「もう、中国の食品は食べたくない」

と言う。

追い打ちをかけるつもりで、もう一つ、これに付随した資料を見せる。

新聞社が独自に行ったアンケート調査で、この毒入り餃子事件以後、中国製の食品についてどう思うようになったかを消費者に尋ねたというもの。

結果は、75%の人が、「中国産の食品は、もう買いたくなくなった」

と答えたらしい。

新聞記事と、このアンケート調査の資料を二つ並べると、

子どもたちは、完全に、

「もう、買わない。お母さんにも言う。中国産、やめた」

だって。




ここで、こう問いかける。

中華人民共和国で生産されている食品は、ぜんぶ、怖い、悪い、と言えますか」

子どもたちは、黙る・・・。




中国製、という言葉に対して、もう少し範囲を限定する。
事件が起きたのは、天洋食品という会社だから、


新聞記事の見出しを、こう変えると、どうですか?
印象が変わりますか?

天洋食品のギョーザで10人 食中毒」

と問う。


「あっ。」



最後、決めの発問。

「なにが問題なのですか?」


〇見出しの字を見ただけで判断したこと
〇情報を受け取る時に、実際はどうかな?と思っていないこと
〇中国、という国の名前をみて、印象を決めていたこと



その後、新聞社やテレビ局は、個性があること、
主義や主張、言いたいことがあって、編集をすること、
情報を送る側には、意図があること、などをまとめる授業プラン。

情報をどう受け取り、どう発信するか、という3学期の単元に入っていく導入になりました。


今日もいい日だ!雪だるまが叫ぶ