相手の満タンポイントはわからない
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相手が満タンになるポイントを、すべて把握できれば良いが、現実的ではない。
大人も子どもも、相手がいったい何によって満タンになるのか、知りようがない。
つまり、本当に相手の心が満タンになるポイントというのは、
他人にはざんねんながら、分からない、ということのようだ。
そこまで話し合うと、声かけもかわってくる。
「ねえ、ちゃんと満タンにしてる?」
友達どうしで、言い合う場面がでてくる。
わたしがあなたに親切にしてあげる、
というだけでは、相手が満タンになるとは限らないから。
子どもどうしだけではなく。
担任が、朝から仏頂面で教室に入っていくと、
クラスでいちばん成績の良い、いわば「できる女子」が、わたしに向かって
「先生、満タンにしてから教室に来てよ」
というときもある。
わたしは面倒くさいので、無表情のまま、
「満タンだよ」
と言う。
女子たちは、あやしんで、
「いーや。なんだか、あやしい」
と断言し、
「なにが忙しいの?読書して待っててあげっから、これからやれば」
と言ってくれる。
「いやだいじょうぶ」
「ほんとうに?」
「本当に大丈夫。さ、朝の会をはじめましょう」
「ホントに~???・・・じゃあ、先生、かっこいいね!!!」
最後のは、せめてわたしの心のエネルギーを上げようと、苦心してくれているわけ。
・・・くぅ、泣ける。(仕事は減らないけど)