叱らないでも いいですか

「叱らないで、子どもに伝える・通じ合う」 小学校教師、『新間草海』の本音トークです。

デジタル教科書で授業してみたんだけど・・・


別に視力が悪い訳ではなく、けっこう見えているのに、乱視が極端にあって、お母様が本当に心配しておられる。眼のお医者様に通っているが、原因が分からない。専門の眼科に通って、果ては大学病院を回られて。
特別なメガネをつくってもらったり、視力のトレーニングをしたり。

心因的なものなのか?と悩んだお母様、結局信頼できるお医者様に

「あまり近くのモノをじろじろと見過ぎないで、眼をやわらかくつかって、遠くの方をぼやっと見るという生活をおくりましょう」

との提案に、そうした生活改善を決意されます。

さて、

「先生、机の上の教科書を見ないで勉強なんてできるものでしょうか」

とご相談されて、パッと思いついたのは、教室のテレビ。

「テレビに教科書が映ればいいでしょうか?」

言いながら考えていたのは、よくある実物投影機です。
その装置の真下に教科書を置いて、みせてあげればいいかな。
教師用の教科書を置いて、めくってあげればいい。

で、やってみました。

ところが、光の加減で、かなりページがみづらい。
教室の照明の問題か、と思って、放課後教室にのこってあれこれ、研究していました。

まあ、行けると。


ところが、1週間もすると、問題がわかってきた。
一日中、この実物投影機をだしっぱなしにしておくことが、かなりストレスになる。
机の上から落としそうで。
教室の前の方って、なんだかんだと子どもたちも出てくるスペースになっている。
なんだか、投影機が落とされそうで心配。

さらに、肝心の、その子が、ぜんぜんテレビ画面を見ない。
机の上に一応出している、自分の教科書を見てしまう。

「できるだけ、テレビ見ようね。お母さんが言っていたでしょう。」

とうながすも、本音を聞いたら、

「だって先生、テレビの教科書って斜めになっていてすごく見づらいもん」

ですって。


ナナメだと?
ちっとも斜めじゃないのに。

ところが、教科書の厚みで、わずかに教科書のページに傾斜ができる。
ページを綴じてある側と、ぺらぺらめくる側とで、差がある。
立体的に感じるそうであります。
わずかなものなのですが、肝心の当事者が、気になってしょうがないのであればねえ・・・。


それをお母さんにいうと、

「せっかく先生がしてくださっているのに。言い聞かせておきます」

と言ってくれましたが、それでもその子に我慢を強いているのであれば、教師としてはなにか、もっと頭をやわらかく使って、アイデアを出したい・・・。


そこで、算数は、デジタル教科書。

買ってもらいました。
啓林館の!!

ところが、ここでまた問題なのですよ。

デジタル教科書って、非常に操作がやりにくい!
なんだか、思うようにいかない!
なんでだろ!


いちばんの原因は、拡大したいときに、拡大できないこと
拡大できる部分はすでに教科書会社が指定していて、そこ以外は拡大できない。
もう、これだけですでに、気持ちが萎える。

たしかによくつくられているし、いいんだけど・・・。

おまけに、パソコンをつなぐのが面倒だ、ということも実感されてきた。

算数の前になると気合を入れてつなぐのだけど、これが1週間もやると、面倒に・・・。
面倒なんておもっちゃいけないのだけど(*_*)

ノートパソコンが起動するのに、えらい時間がかかるということも大きな要因。

小学校の教室で、1分って長いのです。
1分あれば、どんな事件だって起こせるくらいに長い。

起動するのに、1分以上かかる。
このノートパソコンが悪いのかなあ・・・。
(つづく)