叱らないでも いいですか

「叱らないで、子どもに伝える・通じ合う」 小学校教師、『新間草海』の本音トークです。

【水泳学習】きみは、背泳ぎができる!

.
背泳ぎをやる、と言うと、大勢のクラスの子どもたちがブーと言いました。

つまり、そんなむずかしい泳ぎをやるとは思わなんだ、ということです。

「せいぜい、平泳ぎかと思った」

背泳ぎは、高度な泳ぎだと思われているみたい。


なかに、背泳ぎを最大級に恐れている、という子がいました。

「ぜったいに、鼻から水が入る」

そう断言するのです。

彼は、6年生で背泳ぎをやるとは思わなかった、と残念そうに何度も言いました。

おまけにそれを聞いた次の日、自分の兄に確認までしてきて、

「先生、お兄ちゃんが6年の時は、背泳ぎはやらなかったらしいよ」

とまで言いました。

つまり、背泳ぎは新間先生の趣味だから、お願いだからやらないでくれ、というのです。

「6年でどうしてもやらないかんの?」




ところが、その子と順に話していくと、驚くほど素直にやる気になりました。

新間 「クロールを習ったときのこと、覚えている?」

Yくん 「うん」

新間 「最初は難しかったこと、覚えてない?今は、すごーく楽に、それもとても速く泳げているでしょう。そうなるまでに、だいぶ時間がかかったんだと思うけど」

Yくん 「うん。そうかな。そうだと思う」

新間 「何でも最初は、難しいものだよ。そのかわり、時間をかけて練習すれば、うまくできるようになる」

Yくん 「まあ、そう思うけど。でも、その練習がたいへんだと思うな」

新間 「でしょう。決定的なのは、きみは背泳ぎもできるってこと。たいへんかどうかはこれから」

Yくん 「まあ。・・・やれば、ね」

新間 「そう。もともと、きみが、できる人だってことだよ。他の人ができてるかどうかなんて、関係ないよ。あとは、練習の時間をきちんと積み重ねるだけだ。そうすれば、できるようになる」




みたいなことを言って。



「なら、がんばろー」

と、言っておりました。



半分、騙してるような気もしますが、男の子は単純ですなー。


背泳ぎ