母親が子どもに困る、ということの意味は・・・
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登校しぶり、と言われている子がいました。
子どもたちが登校する玄関ではなく、職員が通る通用口の玄関があります。
そこに、親子が2人で立っていました。
つまり、他の子といっしょの児童用玄関からは、入りたくなかったのでしょう。
たまにそういうケースもあるので、わたしも「ああそうか」と事情を汲んで
挨拶しながら、学校の建物に入ろうとしました。
すると、そのとき。
お母さんが、苦しい顔つきで、子どもの手を引っ張りながら、
「お母さんだって、困る!」
と言ったのが、聞こえたのです。
子どもは泣いていました。
子どもの足は、動きません。
子どもは、何も言いませんでした。
お母さんは、これからお仕事へ向かおうとされているのでしょう。
スーツ姿で、ビシッとされていました。
営業なのか、事務なのか、どんなお仕事なのか分かりませんが、
朝の8時です。これから出勤しないと、間に合わない、という時間なのでしょう。
お母さんだって、困るんだから!!
お母さんは、確実に困っていらっしゃったようです。
〇子どもは困っている。
〇お母さんも困っている。
そこに、観音さまが現れて、2人を救ってくれたらいいのですが。
ところが、この場面には、2人しかいないのです。
あ、もう一人いた。
先生です。
見ると、先生も、苦痛にゆがんだ顔をしています。
〇先生も困っている。
3人3役、3者全員、困っている。
あんたが困っていると、わたしだって困るわよ。
と、全員が思い合っているのです。
ヘビ → カエル → ナメクジ の3すくみ状態に近い。
子ども「お母さんが困るって言ったって、そんなこと言われてわたしが困るじゃん!」
母「子どもが困るって言ったって、そんなこと言われてわたしだって困る!」
先生「子どももお母さんも、2人で困ると言い合っていたら、わたしだって困る!」
優先順位を決めた方がいい。
この場合は・・・???
どう考えても、子どもが優先でしょうナ。