叱らないでも いいですか

「叱らないで、子どもに伝える・通じ合う」 小学校教師、『新間草海』の本音トークです。

授業中でもすぐに立って教師のところへ歩いてくる子


いるんです。
こういう子。
悪い子ではない。

表現の仕方の問題。
この方法しか知らないのだろう。

「先生、足がいたいです」
とか、訴えることが多い。
もしくは、
「ノートがぜんぶ、おわっちゃった」
とか、
「この前、先生が言っていたのでこうしたが、それでいいのか」
という確認など。



これは、罪はない。
でも、授業が中断するので、ちょっと困る。
立って目の前に歩いてくるのだから、クラス中の注目が集まる。それでも平気なのだ。
黒板の前に、歩いてきちゃった子を、どうするか。

ノートが終わった時などは、こうする、というのを全員に示し、
「同じようなことがあったら、そうしてね。クラス全員ね。よろしく」

と話をする。
でも、こういうことを1学期にさんざんやったとしても、それでも前に出てくるのだ。
なんだろう?と不思議に思う。

「この前も、同じことを教えたよね。休み時間に先生の机の上に置いてもらったらいいんだよ」

というが、本人はにこっと笑っているだけ。

隣のクラスの先生に言うと、

「アハハハ。先生が好きなんだよ~」

と言っている。
それでもいいけど、授業が中断するので・・・。


それで、ともかくも、

「すわって手をあげたら、話を聞くね。一回もどってね」

と言って、形を正しくさせている。
まあ授業は中断しますが、正しい型を教えておくしかない。



この、正しい型、というのは非常に重要で、ADHD傾向のある子や自閉症スペクトラムの子にとっても、正しいお手本を見せておくことがその子の安心感につながるので、無視できない。
あの子がそうやっていて、先生がゆるしているんなら、ぼくも大丈夫だ、と思うのが子ども。
だから、叱る必要はないが、正しさを教えていく。

同じことが、

「はいっ、はいっ、当てて!先生!当ててっ!!」

と絶叫型の、もうすでに大声を出しながら立ちあがりかけている子にも言える。

積極さは買ってあげたいから、叱らない。
その代わり、

「じゃあ、良い姿勢でだまって手をあげている子から当てようかな」

である。
ニコニコしながら、言うのがいい。


教師はすべからく、ニコニコしながら、要求を言うべきである。(べつにいじわるじゃなくて、ワンアクション要求するときに笑顔、ということ)