叱らないでも いいですか

「叱らないで、子どもに伝える・通じ合う」 小学校教師、『新間草海』の本音トークです。

意見感想しか、言えませン。

夏休みにテレビのニュースを付けると、ミサイルの話をしきりに放映していた。

こういうニュースがあると、わたしは憂鬱である。

なぜか。

学校が始まると、子どもたちが決まって、

北朝鮮がミサイル撃ってくるんでしょ!?」


というだろうから、である。




わたしは教師になりたての頃、このような時事問題を、

わりと詳しく、子どもたちに解説していた。

ああ、恥ずかしい。

ネットやテレビで見たことを、まるで、自分が知っているかのように。

さも、批評家、専門家気取りで。




ところが、今や、わたしは中年、もっというと

初老の年代に差し掛かり、

マラソンはおろか、子どもたちのサッカーの相手もくたびれて、

すぐに走るのをやめてしまうくらいだ。

だから、わたしはもう、時事問題の解説など、いっさい、しない。

北朝鮮がミサイル、撃ってくるんでしょ?!」

という子どもたちの挑発にも、一切応じない。

「ほぉ、そうなの?それ、自分でそう、思ったん?」

と、空をまぶしそうに見上げるだけだ。





ところが、子どもというのは、先生は何でも知っていると思い込んでいるらしい。

「先生、アメリカって、〇〇なんでしょ?」

「先生、日本って、〇〇なんでしょ?」

「先生、北朝鮮って、〇〇なんでしょ?」

初老にさしかかった私は、

「ほぉ、そうなの」

としか、言わない。



「へえ、いろんな意見があるのねえ〜」


あとは、

「もっとちがう意見、感想が言える人?」

と促していたらいい。

「いろんな意見や感想が出てきたねえ。よく調べた人もいて、感心しました。本当はどうなんだろうね?」



これまで受けてきた質問で、いちばん、心臓に悪い質問は、

「先生、日本って、戦争するの?」

である。

わたしは、驚いて

「えッ、やめとこ!」

とだけ、言っておきました。

それから、帰りの車の中で、

「先生って、こんな質問を受けるのか」

と、なんとも不思議な職業であることを、再認識致しました。





そういや、うちの子も、言ってたことがあるけどネ。

「戦争になるの?」

なんで、そう思ったかというと、テレビでそう言ってた、と。

マジな話なら、別の国へ行こう、と。





ミサイルねえ・・・。


親も先生も、事実は把握できないのでス。

意見感想しか、言えませン。


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