叱らないでも いいですか

「叱らないで、子どもに伝える・通じ合う」 小学校教師、『新間草海』の本音トークです。

子育てあれこれ

おかあさん

. どの子も、お母さんのことになると、真剣に作文を書く。 どの子も、自分のお母さんはとくべつに、いい、と思っている。 お母さんの誕生日に、なになにをしてあげた、というのを、子どもが日記に書いてくる。 すると、お母さんはとてもよろこんでくれた、と…

心が健康という件

. こころと脳の、ともに健康な子を育てる。 すると、どうなるか。 会話が、こうなる。 〇〇したいなァ 〇〇になったら面白いなァ 〇〇は、すてき 〇〇は、いいねえ 〇〇にしてみるか 〇〇するのもいいねえ 〇〇というのもあるゾ 〇〇にならないかなあ 〇〇や…

鉛筆を削ってあげたい

. わたしは、もし自分が母親だったら、 子どもの筆箱を開けて、ウハウハと喜び勇んで、鉛筆を削ってあげたいですな。 それを見た子どもから、 「お母さん、もう自分でやるからいいよ」 と言われたら、 「あ、そう。ざーんねん!!もうあと、ちょっと、やりた…

「忖度(そんたく)」について

. 世の中がまっすぐ進むのなら、あえてそこを右や左にずれながら進んでみたい、という思考が、粋(いき)なのだろう。 表側ばかりを見る世間に対し、あえて裏地に凝ることで、ズレてみせる。 内田百閒は、小学生の時点で、くわえ煙草をしていたらしい。 先生…

家庭訪問は学びの宝庫

. 親は本当にすごい。 子どもをすべて受容する。 家庭訪問でどの家庭で、どのご両親に会っても、頭が自然に下がる。 子どもは、この愛のなかで育まれている。 お母様のお話を短い時間に集中して聞かせていただく。 わたしはもちろん、正座。 これは、そうで…

教室に赤ちゃんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!

. 授業参観がありました。 中には、1歳にもならないくらいの赤ちゃんを連れて、授業参観に来る方もいる。 赤ちゃんを連れてくるの、全然問題ありません。 まったくOKです。 むしろ、わたしは赤ちゃんがくると、テンションが上がる。 授業中に赤ちゃんが泣…

「うちの子、野菜を食べないんですけど、大丈夫でしょうか」

. 家庭訪問 ちぐはぐな会話・その1 「うちの子、野菜を食べないんですけど、大丈夫でしょうか」 「あ、そうですか。正直、あまり気にしていませんでしたが、なにか気になりますか?」 「給食の野菜を食べないので、前の先生から、よく叱られたそうで」 「ふ…

同じ服装になる高学年女子のこと

. 気の合う友達と、「みんなで同じ服装にしよう」ということになったようだ。 コートを同じような色とデザインのものにして、お揃いのようにして着ている。 コートだけでなく、中に着る服装も、なんだか同じようなデザインのもの。 当人たちは、ニッコニコ、…

子どもとの会話について

. 子どもに、なにかを伝えるときのこと。 あてにしないで、伝えてみる。 子どもが何かを伝えてきたとき。 不思議なことを言うなあ、と聞く。 子育てのコツは、これか、と思うようになったネ。 もうかれこれ10年にわたり、ほとんど毎日のように小学生と話を…

「だれだって、怒られたくない」

. 教師に怒られるのがイヤで、ドリルの答えを写してしまう子がいます。 間違いを恥とし、点数の高い低いで教師に脅され、「そんなんじゃ、幼稚園の子にも笑われるぞ」なんて言われたら、脅しによる恐怖を避けるために、裏道を行こうと考える子だっているでし…

人間の良さ、をどう表現するか

. 世の中一般に、『黒い黒熊』、などという言い方は、あまりしない。 黒いのが当たり前だから、あえてそんな修飾語を使わないのである。 もし、白い黒熊がいるのだとしたら、あえて黒い黒熊、というときがあるかもしれないが。 (・・・と、ここまで書いて、…

むぎ茶が何とも言えず美味い件

. 「酒、強くなりたいな」 学生の時はたらふく飲んでいたし、平気だったのに。 たぶん、なにも感じずに、ともかく勢いで飲んでいたのでしょう。 その後、十年ほど、まったく飲まないでいました。 今も、たまの付き合いくらいで、ほとんど呑みません。 でも。…

子どもは、答えを『答え』にしない件

. 子どもは、答えを『答え』にしない。 答えを、一応のものとして聞き置いて、先に進もうとすることが、できる。 いったん、「うん、わかった」を横における。 「もう、わかった」を、眠らせて置ける。 次から次へと、調べていこうとする。 それが、子どもの…

大人の宿題、やってます。

. たまたま地元のスーパーに出かけたところ、ふだんならあまり見かけないはずの、クラスの子がいて、話しかけてきた。 「あ、先生!」 元気そうな顔で何より。 日焼けもしている。 「プール、ぜんぶ行ったー」 気さくなお母さんで、あれこれと話をしたあと、…

犬は、消耗品ではない件

. ギターは、鳴らすうちに、よい音が出てくるようでありますね。 音楽の先生に聞くと、バイオリンなども同じだそうだ。 うちの音楽の先生はいろいろと教えてくれるが、多くの楽器はそういう性質があるらしく、大事に使うほどに、よい音を出してくれるように…

どんな子もかわいいは、嘘か

. 反響があったので、びっくり。 新間先生宛にメールが届いて、どんな子もかわいい、というのは楽しいでしょうね、とあった。 それはそうだよナ、とゆっくり読んでいったら、そのあと、 「しかし、それは現状で新間先生が良い子どもに恵まれているからで、地…

子どもは、同じ、ではない。

. 実際のところ、親は、自分が子どものことを、把握している、と思っているかもネ。 また、そう思っているくらいでないと、親として恥ずかしい、失格だ、というふうに思っている人もいます。 しかし、実際は毎日子どもはちがってきていて、細胞も毎日変わる…

授業はなるたけ進まない方が良い

. というパラドックスが、ある。 つまり、授業がするする進んでしまうのは、大人⇒子ども という一方通行の講義になってしまっている場合があるからだ。 肝心なのは、子どもたちの思考。 考える、ということ。 思考を、うながす。 さまざまなことをつきあわせ…

子どもにとっての、ホームとアウェイ

. 保護者懇談会で、親が嘆くのは当然でありましょう。 「うちの子、家では本当にグダグダしてるんです。ボーッとしてるし、勝手なことばかりするし・・・。学校じゃ、ちゃんとやってるのか、心配!」 がっくりと肩を落として下を向いている。 これをきいて、…

テニスをやめる、という子にどう言うか?

. 先生、うちの子、なにも長続きしないんです。 せっかくテニスの教室に入ったんだけど、半年したらもうやめたいって。 保護者懇談会で、相談です。 親がテニスが好きなので、子どもにテニスを習わせたそうです。 けれど、その子にやる気が見られず、やめた…

「よいことだから」では動かない子を

. そもそも、人間と言うのは、どの程度、やる気に満ち溢れた存在なのだろうか。 子どもを見ていると、どんどん遊ぶ。 なんでも試して、振ってみたり、歩いてみたり、のぞいてみたり、たたいてみたり、噛んでみたり、いろいろする。 特に、幼児期の子どもはそ…

叱れば叱るほど、叱る必要が増えるという逆説

. 人という存在は、なぜそうなのか。 人は、なぜ、強圧的になって苦しむのか。 人はなぜ、奴隷になりあうのか。 人はなぜ、威圧し、威圧されることを嫌うのか。 本能なのか? それとも学習したもの? いや、大人は、自発的に服従することがある。 精神構造が…

ぼうっと見ている、ということ

. できるだけ、ぼうっとしてみる。 これは努力してやろうとすることではない。 ふと、力の抜けたような、 さっきまで頭の中を占めていた心配ごとの 何割かが急に 空のかなたにすうっと 吸い込まれてしまったときのこと。 ぼうっとして、なにか、考えているよ…

お母さん、喜ぶ?

. 私立小学校の受験をしようと、試しに過去問を取り寄せて娘に見せたら、 「これをやったら、お母さんは喜ぶ?」 と聞かれたので、うーん、と言葉に詰まった。 その夜、夫に 「わたし、本当に私立に行かせたいのかな」 と訊いたら、夫から 「娘のためだろう…

大人全員が加害者と言われたら

. 『偉大なるギャツビー(The Great Gatsby)』:(Francis Scott Key Fitzgerald)の一節。 ぼくがまだ年若く、いまよりもっと傷つきやすい心を持っていたころに、父が言ってくれたことがある。 ぼくはその言葉をいまでも心の中でくり返すことがある。 「ひ…

大好きで大嫌いなお母さんのこと

. 〇〇してくれない。 お母さんが。 ぼくに。 これは、腹が立つ。 だって、やってくれないんだもの。 こっちはこんなに願っているのに。 お母さん、こっちを振り向いてくれない。 関心を向けてくれない。 見てくれない。 やってくれない。 くれない。 どうし…

子どもの機嫌が悪いときにどうしますか?

. 機嫌がよい、とか、機嫌がわるい、とか。 このことが、人類の、最大級の問題だろうと思う。 人類がすべて、機嫌がよくなれば、どうなるんだろう、とよく想像する。 幼い子どもは、機嫌がよいことが多い。 少なくともふつうで、悪くはない。 朝起きて、その…

宇宙人が好きだ!

. 宇宙人が好きだ、という子がいる。 自分で考えた宇宙人キャラクターを、いろんなものに登場させている。 社会のノートには、その宇宙人くんが 「ここは大事なところだぞ」 とか言ってる姿が描いてある。 お母さんは、それがお気に召さないみたいで、 「6…

教育はセリフの字面ではなくて・・・という件

「そのままでいいんだよ」 と言っていい、ということ。 そんなことを言えば、子どもたちは怠けてしまうだろう、ということをたいていの人は不安に思う。私もそう思う。心の深い所では、そう思っている。よくいえば、心配してしまう。 だが、子どもにいちばん…

「いっしょにやる」ということ

. 教育に携わるようになるずっと以前から、私には追い続けているテーマがあります。それが、「いっしょにやる」ということ。 「いっしょにやる」は、子どもが生まれながらにして、心から望んでいることなのだと思います。 一人で遊ぶ、あるいは親子二人で遊…