叱らないでも いいですか

「叱らないで、子どもに伝える・通じ合う」 小学校教師、『新間草海』の本音トークです。

教師とは・・・

呑気な声で

. 朝はできるだけ、呑気そうな声がでるように、訓練している。 授業中は、ハキハキ。 指示はわかりやすく。 遠くまで響く声で。明るく。 でも、朝の時間は、できるだけ呑気そうな声で。 朝。 まだ何もはじまっていない時間。始業まで、まだ15分もある、と…

喋りすぎるか、寡黙すぎるか

. 自分がしゃべりすぎているか、 それとも、 寡黙すぎるか、どちらかに偏っていないかと、ふと思う。 だれかと話す。 その瞬間、自分は本当に、楽な状態、自然な状態でいるか。 つまり、なにも格好もつけないでいられて、そのまま、素のままで生きているのだ…

落とし物について

. 教室に上着が落ちている。 授業が始まる直前だ。 当人は、気づいていないようだ。 どう声をかけるか。 「落ちてる。拾いなさい」 でもいいし、 「あ、落ちてるよ」 でもいいし、 「あ、上着だ」 でもいいし、 まあ、ぶっちゃけ、なんでもいいです。 つまり…

1年生の順応性がすごい、という件

. 1年生になった子たちは、本当にすごいと思います。 これまでとはまったくちがう世界に飛び込んで、あっという間にあれこれとルールやしくみを理解し、すぐに順応していきます。 1年生の担任になった先生が、 「あの子たちが適応していこうとする力ってす…

早口について

. テレビのお笑い番組。 商売柄、どんなふうに話を進めるか、どの程度話題を拡げるか、 芸人さんたちのトーク術など、気にして見ることが多い。 ふと気が付いた。 見ていると、芸人さんたちは、相当な早口(はやくち)だ。 まてよ・・・。こういう番組を、子…

教員のワーカホリック癖について

. 教員は、なにかを、やりすぎなのではないだろうか。 過剰に、やりすぎ、なのではないだろうか。 アルコールでも、塩分でも、過剰なのではないだろうか。 そして、いろいろなことを、気にしすぎなのではないだろうか。 さらには、働きすぎなのではないだろ…

責めあうことのない社会づくり

. 教員になって、めざしたのは、「責めあうことのない社会をつくる」 これを、指示命令でもって、 「はい。責めあってはいけません!」 と指示をいくら出してもそうはならないだろう、という予感はあった。 「こら!そこ!!責めあうなと言っただろうがッ!…

【学級崩壊】なぜしないのか その1

. 昨夜は、留別会。 「みなさん、かんぱーい!!」 この1年、すべてを分かち合ってきた職員室のみんなで、おおいに飲み、歓談した。 わたしの受け持ったクラスを、5年生のときに担任していた彼が、声をかけに来てくれた。 「あらま先生、本当にお世話にな…

毛バリ山人(さんじん)こそ、教師が目指すべき姿

. 今の若い先生たちは、漫画 『釣りキチ三平』 を知っているでしょうか。 この中に、有名な脇役として、 「毛鈎(ばり)山人(さんじん)」 という方が、出てきます。 毛鈎(疑似餌)を使って、魚を釣るのですが、毛鈎山人は毛バリづくりの名人。 この方、す…

【若い先生からの相談】子どもの指摘を宅配

. 若い先生に相談されたことで、一つ。 他の年配の先生が、 「先生、先生のクラスの〇〇くんが、下足箱のところでサッカーボールを蹴って、ドアにぶつけてました」 とか、 「先生のクラスの〇〇くんが、理科室の掃除ロッカーに入ってました」 というような、…

「自主的に動きなさい!」の意味

. 学校現場では、子どもたちが自主的に活動することを何よりも願う。 「自主的に動けるように」 というのを、どの先生も考えているのだろうと思う。 この自主性、とはいったい何なのか。 わたしはいわゆる「積木崩し」の時代に子どもをやっていたので、いわ…

「ほめ薬」の切れたときの、反動が怖い件

. 「ほめ殺し」という話題。 学校という場所では、どの6年生も、「すごい6年生」と言われるようにと、仕向けられていく。 そりゃ、たしかに、6年生の中には、すごい人もいるだろう。 走るのだって早かろうし、マラソンだって早かろう。 下級生から見たら…

『指導死』という言葉

. 『指導死』という言葉を聴いた。 指導し、責めて殺す、ということだ。 子どもは、 「おまえのせいだ」 と言われ、何も言えなくなって、死をえらぶ。 「おまえのせい」 とは言っていないにしても、子どもはそう受け取っている。 おまえのせいだ、と言われて…

台風が過ぎて学校に行きたくなる

お盆が過ぎ、夏休みも中盤を過ぎた。 わが愛知県は、おかげさまで、今月の末まで休みがつづく。 しかし、知り合いから聞くところによると、長野県などは、もう間も無く2学期が始まるらしい。ホントウに、同じ教員として、お疲れ様と言って差し上げたい。 私…

モンスターはいるかいないか

モンスターというのは居ない。 想像上の動物なんであって、現実にはいません。 というと、 「いや、いる」 という人もある。 どうやら、その人の世界には、居るよう。 しかし、現実にはいない。 「いるんだ」、という人だけに、見える。 それが、モンスター…

なぜ「叱らないでもいいですか」なのか

. このブログは、2006年の1月に書き始めた。 いつの間にか、10年が経つ。 さて、なぜ、こんなタイトルなのか。 理由は簡単で、「叱るのって、なんか変」だ、という気分が抜けないからだ。 ここが多くの教育者と異なる部分で、 「いや、べつに叱るのが変…

同じことを書き続けるブログになってる

. ブログを書き続けて、はや幾年。 毎日のように、同じことを書き続けている。 先日、20代のころからの仲間と会ったので、いろいろと話すうちに、さらに強く思ったのが、 「昔から、自分の内面は、まったく変わらない」 ということ。 進化しているか、とい…

もうすぐ、卒業、という『新鮮な感情』について

. 卒業ということが、こんなに自分の心を揺り動かすとは思ってもみなかった。 今のわたしは、自分でも驚くような「惜別の情」に悩まされている。 自分は、もっとあっさりしたタイプだと思っていたがなあ・・・。 正直、子どもたちが、かわいくて仕方がない。…

通知表の意味について

. 子どもたちが楽しみにしていることがあります。 それは、渡す時の先生のコメントです。 「通知表には書いていないんだけど、本当は先生が一番すごいと思ってること」 というコーナーがあり、 「通知表には残念だけど書くところがなくてネ。どこに書いてい…

腰痛教師の正しい学校生活とは?

. 腰痛を持っている教師は、かなり多いだろうと思われる。 教員の更衣室に行くと、いつもごみ箱の中に「湿布」が捨ててあります。 ジャージから着替えてるときに、たぶんペリペリと剥がしているんでしょう。 T先生は以前から腰痛持ちだし、 F先生は五十肩が…

保護者の、「学校に対する思い」をきく

. 「お母さんがしっかりしないから、お子さんが学校でこうなるんですよ」 というの、たまに聞きますね。 これを、『母親責任説』と言います。 『母親責任説』は、現代ではすでに解消され、歴史の足音と共に人類はここから卒業しつつあります。 この『母親責…

ゴマンといる「先生」のことなど

. 今日はたまたま岡崎駅まで出て、(めったにいかない)あちこち用事を済ませて回った。 駅前を歩いていると、「先生!」という大きな声がする。 わたしは、どうしたと思いますか。 こういうとき、わたしは呼吸を整えてから、ゆっくりとそっちを見るのですよ…

【運動会】巨大組体操が無くならない理由とは

. 運動会で、高学年の組体操がなくならないのは、なぜなのか。 怪我をした学校から、やめていっている。 一旦やめてからの復活は、よほどのことがない限り、しない。 このことを考えると、確実に日本の国から、「組体操」は減っているはずだ、と思う。 とこ…

好きになれない子どもがいるかどうか

. 好きになれない人がいたり、 好きになれない子がいたりするのは、 もう決定的に、ヘン、です。 どんなに宿題を誤魔化そうが、友達にいじわるをしようが、教師にとって 教室の中に、「好きになれない」子は、いない。 どんなに叱ったあとでも、好きなのです…

教師はボケ役がいいのか、それともツッコミ役か

. ボケをかます子に対して、先生に期待される役はもちろん、いいツッコミの役だ。 「ちがうよ!」 だけでも、タイミングが良ければ、面白くなる。 ボケやツッコミの面白さは、高学年ならでは、と言う気がする。 勘違いで大笑いすることや、動きの面白さは、…

小学校のおもしろ歳時記

. 「もう、こんな季節になったか・・・」 と、独り言を思わずつぶやきたくなる瞬間って、誰にもあることだろうと思います。 今日、そんな、 季節の移り変わり を実感するようなことがありました。 職員室に、一本の電話がかかってきたのです。 「すみません…

教員は「社会モデル」と「医学モデル」のはざまで

. 職場でさかんに、このこと(↓)を聞いて回っている。 「社会モデル」と「医学モデル」の、どちらが重要だと思うか。 という質問。 社会モデルとは、 足の不自由な人のために、スロープをつくることが大事 という発想のことで、 医学モデルとは、 足の不自…

本当に添うとは何だったのだろう

. 前回からの、つづきです。 たとえマチガイがあっても、ああ、なんだそうか、となればいいだけのことなのに、どうして、人の脳の中では、 「責められた」ような、 「良くない」ような、 価値判断や感情と結びついていくのでしょうか。 ある人の考えていたこ…

教師は世間の代表選手

. 学校生活、教員生活をある程度、続けてきました。 世間、と子どもとの、接点を見出そうと、してきました。 ところが、教室と世間とは、かなりちがうのです。 わたしは現在、このことに相当、戸惑いを感じています。 そもそも教員は、子どもたちに対して、…

縄文時代を学ぶことに、教員がまず関心を持つべきだ!

. 縄文時代には、稲作がすでに始まっていたことは、もう常識だ。 教科書にも、ぜひそうした記述をしっかりと載せてほしい。 そして、なぜそうした稲作が始まり、定住生活があり、いわばムラのようなものがあったのにも関わらず、何千年という長い間、権力闘…