叱らないでも いいですか

「叱らないで、子どもに伝える・通じ合う」 小学校教師、『新間草海』の本音トークです。

2014-01-01から1年間の記事一覧

人の願いと、その願いに応えることの不足

. 足りなさを用意する ↓ 足りなさがあることに親がまず気づく ↓ 「足りなさ」とは、煎じ詰めれば、モノではない。 ↓ 「足りなさ」とは、人の願いと、その願いに応えることの不足、である。 ↓ 「人の願い」に気付いた時点で、それを知った人の心は、もうかす…

解決しないけど、解消するパターン

. クラス会議のつづき。 机を動かすのを忘れてしまい、掃除の時間になると女子に怒られている男子の話のつづき。 クラス会議の場で、自ら、 「漢字練習の罰を決めれば、机を必ず動かすようになるはず」 というので、罰則(ペナルティ)を設定しようとしたと…

「罰をもらえば、僕たちは良くなる」【クラス会議】

. クラス会議が絶好調だ。 今の勤務校では、こんなスケジュールになっている。 【4時間目】⇒【給食】⇒【お昼休み】⇒【そうじ】 給食が終わると、たちまちみんな、サッカーボールをもって外に出ていく。 そして、そのあとの【そうじ】の時間になると、机を動…

高学年の実行力というのは、時に、おそろしい

. 夏休みが終わって、もうすぐ、2学期がはじまる。 この時期の教員は、 「ああ~、いよいよ怒涛の新学期だわ~」 とか、愚痴をこぼしているものの、内心はとても楽しみにしているのである。 最初の楽しみは、子どもたちの作品だ。 作文がとくに楽しみ。 ど…

アマゾンの少数民族ピダハンの賢さ

. NHKの番組「地球ドラマチック」が面白い。 最近見たのが、不思議な言語を話すアマゾンの少数民族ピダハンの話。 どこが面白いかって、このピダハンという民族、思い切りローカルな言語しか使っていないこと。 世界でこのピダハンの言葉を話せる外国人は、…

「学ぶことを今すぐやめよう」IQ170の13歳少年が持つ視点がすごい

. すでに今ある常識や概念、約束、ルールなど。 今ある常識が、すべてのたたき台だ。みんなの共通の言語だ。 これらを学ぶのはとても大切なこと。 なぜなら、多くの人が、共通の言語で情報のやり取りをするのだから、その共通の言語を知らないと困るから。 …

そして、星の輝く夜がくる ~本の紹介~

. 新間です。 小学校の教師は、特殊だと思います。 理由は、小学生、という年代の子どもたちと、始終一緒にいること。 つまり、私はかなり、小学生から影響を受けています。 子どもからすると、教師は、大人としても特別ですね。親と同じくらい長い間、一緒…

歯医者さんの怒り

. 歯医者に行ったら、女医さんがとても感じの良い人だった。 ていねいに診療内容を説明してくれる。 レントゲン写真を撮影する前には、事前にレントゲンをいつ撮ったか、心配そうに聞いてくれた。 「あまり連続して撮影したく、ないですものね」 近頃、内科…

子ども叱るな、吾、来た道だ。

. 子どもを叱るときに、 フッ!! と 勢い良く、 湧き出てくる強い感情、 怒りに似た、 なんでだ!と強い要求をするような、 言うことを聞け!と願う気持ちがMAXになったような、 天に代わって成敗するような、 あの、 つよい気持ちってあるでしょう? こ…

懲りずにピッピ・イノベーション その3

. 懲りずに、 ピッピ・イノベーション、であります。 イノベーションと言う言葉は、日本では技術革新的な意味で使われますが、 広義では、ひと・組織、の革命をも意味するそうです。 さて、1年生の男の子が、6年生の教室まで、遊びに行く。 入学したての春…

ピッピ・イノベーション その2

前回、ピッピ・イノベーションについて書いた。 その中で、 言うことを聞かなくてもよい というのがあって、 それはかなり、大人が ギョッ!! とする言葉、である。 言うことを聞かなくてもよい、ということについては、おそらく100人のうち、99人の大…

「ピッピ・イノベーション」でひとは戦争をしなくなる

. 中国が日本をつぶす、というような恐怖感があるようで、反応がさまざまである。 中国に対抗するために、日本は軍事力を持つのだそうだ。 そして、日本が軍事力を誇示したとたん、ドンパチはじまる、というストーリーなんだって。 じゃ、軍事力を誇示しない…

入学式以後の10分間に「小学校生活のすべて」がある

. たまに夢を見ます。 わたしの夢は、解説付きなのが特徴で、NHKのアナウンサーの声で、 「・・・さらに進んでいくと、洞窟の中身が明らかになってきました」 なんて感じの説明が入る。 カメラはどんどんと洞窟を進んでいくし、ライトが適切な個所に当たるの…

人はレールから外れたくない、という事例

. だれしも、特技が一つくらいあるだろう。 ところが、「特技」という熟語は、子どもには馴染みがない。 だから、4月当初に 「みんなの特技を教えてね」 というと、子どもたちは顔を見合わせて、不思議な顔つきになり、 「先生、とくぎってなあに?」 と訊…

長くつ下のピッピは「戦争をしない」子

. 長くつ下のピッピは、スウェーデンの児童小説であります。 ずいぶん古い作品なのだが、相変わらず世界中で人気がある。 カナダでアニメにもなった。 先日、そのアニメバージョンを見た。 ピッピは、学校へ来ていない。いつも自由気ままに過ごしている。 あ…

国際的な学習到達度調査(PISA)で日本上位

. たまにはまじめに、教育関係のニュースを。 ご存知でしたか? 2012年に、国際学力調査というものがあり、日本はほとんどトップになりました。 ほとんど、というのは、上位に、 シンガポール 上海 香港 という国だか都市だか分からない地域が入っているから…

牛乳をこぼした場面を見て・・・

. 教室ではよくあることで、牛乳瓶を倒してこぼしてしまう。 わたしの暮らす愛知県岡崎市では、都会のように牛乳パックではなく、未だに牛乳瓶だ。 こぼしてしまった瞬間、当の本人は、 「あっ!」 と言う。 そして、隣の子が、 「あ、たおれた!」 と言って…

通知表はその子の何を切り取って評価しているか

. 教員は、子どもを評価しないといけない。 評価と指導が一体なので、「指導」をするなら、「評価」もしないといけない。 さて、ある通知表に、 「林間学校キャンプ場で、毛布を角を合わせてきちんと畳む姿があり、何事も丁寧に進めようとする○○さんの心の成…

長生きの秘訣は・・・

. アメリカのテレビ局。 ある番組で、100歳を超えて長寿をエンジョイしている人にインタビューをした。 ま、どこの国でもこういう番組を、つくるみたいネ・・・。 そしたらその人、 「なんでそんなことを聞くんだ」 と。 べつに怒っているわけではないん…

どの傘を使ってもよい、となれば・・・(勝手に想像)

. 全世界中の子どもたちは、傘を忘れても、世界中で、 「傘を借してください」 と言えば、世界中の傘を、無料で貸し出してもらえる。 ・・・というのはどうだろうか。 子ども用の傘は、全世界、地球上にあるすべての駅のホームで、特別に貸し出しされる。 子…

中国鶏肉期限切れ・・・小学生が中国に思うこと

. 5年生の社会科。 日本は、資源のない国だ。 もっぱら、加工貿易をしている。 石油や天然ガス、鉄鉱石を輸入し、代わりに電気機器や自動車を輸出する。 まあ、こういったことを、教科書で学習する。 ところで、教科書に載っている資料を見ていると、分かる…

【泣く子も黙る!昆虫クラブ】甘ったれた子どもの精神を鍛えなおす!その3

. ひとりぼっちにでも、虫さがしはできる。 怪我をして、動けなくなった時。 あなたがもし、散歩くらいならできる、というんだったら、虫さがしはできる。 友達がみんな、「忙しい、忙しい」と言って、会えないときでも、 あなたは一人で、虫さがしができる…

【昆虫クラブ】合宿で根性を鍛え上げる!その2

. 「これ、ふんちゅうなんで、触らない方がいいですよ」 ふんちゅう? 「糞を食べるやつです。要するに、ウンコにびっしり付くんです」 昆虫クラブに参加し、理科の世界に目を開かれた結果、そのまま中学・高校の生物科学クラブを経て、東京農大に進んでしま…

【昆虫クラブ】合宿で心身を鍛える!(その1)

. ずっこけ3人組が活躍をする、ずっこけ昆虫クラブが、近くの山荘で合宿をいたしました。 お世話係りをしてくださるのは、市民の有志の方です。 子どもたちは、小学4年生から高校生まで。OBの大学生も来てました。 「歩きながら、理科の目、科学の目を育て…

松本大洋の「竹光侍」 ~アウトローの自由~

松本大洋の「竹光侍」。 松本大洋について書くのは、ひさしぶりだ。 松本大洋は異端児を描く。 異端児は、世間の価値感とはまったくちがうものを、自身の中に持っている。 異端児は、世間への迎合を、諦めている。 そこには、ある種の悲しみと同時に明るさが…

・・・ちゅうことになっている(情報リテラシーの授業)

. テレビ局は、「中立の立場」をとることに、なっている。 この、・・・ということになっている、というところが、情報リテラシーの肝心かなめの部分。 実は、・・・ということになっている、(けれども、そうなっていないこともある)、ということが、情報…

戦争をしない子を育てるための「超」手抜き講座

. 今のご時世をどう思われますか? こんな世間の風潮の中では、 「本来、当り前であること」 を確認するのが大事なのだと思います。 「あたりまえ」の世界を確認するだけですから、 ・講師はいない。 ・道具もほとんどなし。 ちょっと、いつもよりもDEEPに考…

人生の左折(させつ)

. 「幸福」というのは、もしかすると、 あまり物事が進んだような状態ではない時にこそ、発見されるのではないか という、かなりシンプルな仮説があります。 てきぱきと進む 順調に進む 計画通りに進む きっちりしている ルール通りに進む ということは、あ…

子どもたちが未来社会をデザインするワーク

. えらい人、下々の者、という、「身分」を連想させる発想が、今の世の基準になっている。 明治維新の時代に、福沢諭吉さんが 「人の上に人をつくらず」 ということを言ったが、明治より約150年が経過するけれど、なかなか人は横列には並べず、つねに意識の…

戦争しないための気長な計画

. 気長すぎるかもしれないが、子どもに力をつけることだろうと思う。 まずは、人とシッカリと関われるようになる力(ちから)。 そして、しくみづくりだ。 ほっといても、人と人との関わりが密になる、しくみ。 ほっといても、なにも指示や命令がなくとも、…